オランダの難民申請が昨年比3割減――家族呼び寄せ急減が主因
EU移民協定の厳格化ルール発効後、週600人を初めて下回る
オランダで難民申請に登録する人の数が、今年初めて週600人を下回った。難民担当省が公表している週次データから明らかになったもので、昨年秋に週約1,000人で推移していた水準と比べると、およそ3割の大幅な落ち込みだ。オランダ紙フォルクスクラントが木曜日に報じた。
家族呼び寄せ申請が半年で激減
今回の減少を牽引しているのは、難民認定済みの人が母国の家族を呼び寄せる「家族呼び寄せ(gezinshereniging)」申請の急減だ。夏前には週約300人だったが、直近2週間では週110〜120人程度にまで落ち込んでいる。
背景にあるのはシリア情勢の変化と制度変更の重なりだ。オランダでは2022年以降、毎年4万人超の難民関連の到着者を記録してきた。2024年12月にシリアのアサド政権が崩壊すると新規申請は急減したが、すでに難民認定を受けたシリア人による家族呼び寄せが高水準を維持したため、総数は大きく変わらなかった。統計局CBSによると、2025年に家族呼び寄せで到着した人は過去最多の16,500人に上り、前年比39%増。そのうち4分の3はシリア人だった。
EU移民協定の新ルールが6月に発効
この流れを変えた要因として注目されるのが、EU移民協定(欧州移住・亡命協定)に基づく家族呼び寄せの厳格化ルールだ。新ルールは2026年6月に発効しており、家族の定義や要件が欧州全域で一段と厳しくなった。ただし難民担当省は、今回の減少との直接的な因果関係についてまだ公式なコメントを出していない。
申請数の減少はオランダだけの現象ではない。EU難民支援機関(EUAA)が先週発表したデータによると、EU加盟27カ国にノルウェーとスイスを加えた29カ国が2026年上半期に受理した申請は33万2,000件で、前年同期比17%減。2021年以来最低の上半期実績となった。EUAAはその主因として、ベネズエラ人とシリア人からの申請が減少したことを挙げている。
在蘭日本人生活への影響と今後の注目点
難民・移民問題はオランダ国内政治の最重要テーマのひとつであり続けており、申請数の動向は住宅・社会保障・教育などの政策議論と直結する。今回の減少が一時的なものか、EU新ルールや地政学的変化を反映した構造的な変化なのかは、今後数カ月の週次データが示す見通しだ。在蘭日本人にとっては直接の影響は限られるが、住宅市場の逼迫や自治体サービスの配分など、間接的な生活コストに関わる政策の行方として引き続き注目する価値がある。
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情報源: DutchNews




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