オランダ2026年度予算案の全貌——税制・医療・住宅、生活直結の変更点を整理
各紙へのリークで明らかになった歳出計画の主要ポイント
毎年恒例となったプリンヘスヘスダーヘ(予算発表日)を前に、オランダ政府の2026年度予算案の詳細がテレグラーフ、NRC、NOS、RTL、フォルクスクラントなど主要メディアに相次いでリークされた。税制・医療・住宅・教育・難民政策など幅広い分野にわたる内容で、在オランダ日本人の日常生活にも直接関わる変更点が多数含まれている。
税制改正——恩恵と廃止が入り混じる
所得税については、第1・第2課税区分の税率が0.06ポイント引き下げられる。また、就労者向け税額控除「アルベイツコルティング」も小幅に拡充される。一方で廃止される優遇措置も目立つ。雇用主が従業員に自社製品を最大20%割引で提供する際の非課税扱いや、社員旅行・クリスマスギフトへの非課税措置がなくなる。新規フリーランサー向けの開業控除「スタルテルサフトレク」も廃止される方向だ。植物・花き類や気球ツアーに対する消費税(BTW)は9%から21%へと引き上げられる。資産課税「ボックス3」の抜本改革は2027年春まで先送りとなった。全体的な購買力は、年金生活者と低所得世帯を除いてわずかに低下する見通しだ。
医療・住宅・教育——生活基盤に関わる主な変更
医療分野では、当初予定されていた健康保険の自己負担額(エーゲン・リスィコ)を€60引き上げる計画が撤回された。ただし、インフレ調整分として€385から€400への引き上げは予定通り実施される。60〜69歳を対象とした帯状疱疹ワクチン接種に€1億が充てられる一方、70歳以上は自己負担となる点には注意が必要だ。
住宅分野では、社会住宅の建設促進に向けて住宅法人(ウォーニングコルポラティス)への**€4億2,500万の減税**が盛り込まれた。これにより住宅法人は最大€60億を追加借り入れできるようになる見込みだ。大規模住宅開発の周辺整備に€9億4,000万、高齢者向け専門住宅に€6億3,000万がそれぞれ投じられる。道路・橋梁の修繕には€15億が割り当てられた。
教育では€6億6,800万が追加配分され、前政権が実施した高等教育への削減措置が大部分において事実上撤回される。理科系教育や職業訓練、科学研究への投資も拡充される。自宅外で学ぶ学生向けの基本給付金(バジスブース)は2028年から€50引き上げられる。
難民・防衛・その他の主要施策
難民・移民政策では、今年の関連支出が€80億に達する見込みだが、EU施策などの効果もあって2031年には€50億まで縮小するとしている。永続的な難民受け入れ施設を自治体が設けない場合はブラックリストに掲載するという強硬措置も盛り込まれた。2027年にはEU域外での難民施設設置に€2,200万が投じられる。
防衛費は2027年に€6億増額され、ウクライナへの軍事支援€31億を含む総額は約€290億規模となる。開発援助予算は今後3年間、年間€4億の積み増しが行われるが、GDPの0.7%というOECD目標には届かない。また12〜23歳を対象に€100〜€300の「スポーツパス」が導入される予定だ。
在オランダ日本人にとって特に気になるのは、健康保険の自己負担額変更と所得税・就労控除の動向だろう。フリーランスとして働く人には開業控除廃止の影響も出てくる可能性がある。正式な予算案は予算発表日(プリンヘスヘスダーヘ)に議会へ提出される予定で、その後の審議次第で内容が変わる部分もある。引き続き動向を注視したい。
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情報源: DutchNews




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