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社会

他人の返品荷物が100gあたり2.49ユーロで出回る——個人情報も丸見えの実態

HARRO LIFE
社会 読了 2分

他人の返品荷物が100gあたり2.49ユーロで出回る——個人情報も丸見えの実態

氏名・住所・電話番号がそのまま残る「返品市場」の流通経路を追う

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オランダのスーパーやマーケットの一角、あるいはオンラインのフリマサイトに、見慣れないコンテナが並んでいる。テープでぴっちりと封をされた箱が大量に詰まったクレート(折りたたみコンテナ)だ。値札には「100グラムあたり2.49ユーロ」とある。中身は——他人が通販で注文し、返品した商品だ。

手を伸ばせば、見知らぬ誰かが注文したスニーカーや衣類、家電アクセサリーが出てくる。そしてそのラベルには、送り主の氏名、自宅住所、電話番号がそのまま印字されていることも珍しくない。

返品品はどこから来るのか

オンラインショッピングの拡大に伴い、小売業者が抱える返品品の量は膨大になっている。メーカーや通販業者は、返品された商品のすべてを再販できるわけではない。開封済み、外装傷み、あるいは単純に在庫処理の都合から、一部は「ロット売り」として外部業者に流される。この流れ自体は欧州全体で広く行われているビジネスモデルだが、問題はその過程で個人情報が適切に処理されていない点にある。

ADの記者メルテン・シモンスが流通経路を独自に追跡したところ、返品品が消費者の手元を離れた後、複数の中間業者を経て重量販売ルートに流れ込む実態が浮かび上がった。本来であれば出荷ラベルは剥がされるか、個人情報部分が消されて然るべきだが、その処理が徹底されていないケースが多数確認されている。

個人情報保護の観点からの問題

オランダのプライバシー保護を管轄する当局(Autoriteit Persoonsgegevens)が定めるGDPR(EU一般データ保護規則)の下では、個人の氏名・住所・電話番号は「個人データ」に該当し、本人の同意なく第三者に渡ることは原則として禁じられている。返品荷物のラベルがそのままの状態で不特定多数の購入者に渡る現状は、こうした規制に抵触する可能性を孕む。

返品を受け付けた小売業者や物流業者がどの段階でラベル処理の責任を負うのか、また中間業者はその義務をどこまで把握しているのか——今回の報道はこの「責任の所在」を改めて問い直している。

在蘭日本人への影響と注意点

オランダでオンライン通販を利用する在住日本人にとっても、この問題は他人事ではない。返品した商品のラベルが適切に処理されなければ、自分の氏名や住所が見知らぬ人の手に渡るリスクがある。返品時には可能な限り自分でラベルを剥がすか、個人情報部分をマスキングしておくことが一つの自衛策となる。また、こうした重量売りの返品品を購入する際も、他人の個人情報が記載されたラベルが付いたまま届いた場合は、速やかに破棄するなど適切に対処することが求められる。流通の末端にいる消費者一人ひとりが意識を持つことが、今この問題では問われている。

情報源: AD

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