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外国人労働者の賃金から家賃天引きを禁止へ——2028年7月施行予定
政治・行政 読了 2分

外国人労働者の賃金から家賃天引きを禁止へ——2028年7月施行予定

搾取の「ビジネスモデル」に終止符、60〜90万人の移民労働者に影響

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オランダで働く外国人労働者の賃金をめぐり、長年くすぶってきた問題にようやく法的な決着がつこうとしている。フェイルブリール社会問題相は議会への書簡のなかで、雇用主が外国人労働者の最低賃金から家賃を差し引く制度を2028年7月1日をもって廃止すると正式に通知した。

「ビジネスモデル」と化した天引き慣行

現行制度では、住宅が認定済みであれば雇用主や派遣会社が最低賃金の最大25%、週約144ユーロを家賃として控除することが認められている。この仕組みは主にポーランド、ルーマニア、ハンガリー、ウクライナなど東欧・中欧出身の移民労働者を対象としており、食肉加工、物流センター、温室農業といった産業で広く使われてきた。

社会問題省の調査が明らかにしたのは、住宅の質がどれほど劣悪であっても満額の25%が常習的に控除されている実態だ。フェイルブリール大臣はNieuwsuurのインタビューで、雇用主がこの天引きを「ビジネスモデル」として利用していると批判し、「あまりに多くの人が搾取されている」と述べた。労働組合連合FNVも同様に「移民労働者を犠牲にした倒錯した利益モデル」と断じており、議会もすでに2度にわたって制度廃止を求める決議を採択している。

施行まで紆余曲折、住宅問題が課題に

今回の決定に至るまでの道のりは平坦ではなかった。前任のファン・ハイユム社会問題相は2026年1月からの段階的廃止を提案したが、後任のVVD所属マリエル・パウル大臣がこれを撤回。「雇用主が関与しなければ、労働者が住居を確保できなくなる」というのがその理由だった。今回のフェイルブリール大臣の決定は、この1年余りで政府として3度目の方針転換となる。

大臣自身も、禁止措置が住宅危機の続くオランダで外国人労働者の住まい探しを難しくするという懸念を認めている。そのため、天引き禁止と並行して家賃保護法案を整備する方針だが、同法案はいまだ議会に提出されておらず、施行に向けた立法作業はこれからが本番となる。

在蘭日本人・外国人にとっての含意

今回の措置は外国人労働者の搾取対策パッケージの一環であり、同じく2028年中頃を目標に食肉業界への派遣スタッフ禁止も予定されている。また、長年先送りにされてきた人材派遣業の許可制度も2027年から導入される見通しだ。天引き禁止によって、最低賃金の実際の支払いを監督官庁が確認しやすくなるという副次的な効果も期待されている。在蘭日本人にとって直接的な影響は限定的だが、オランダの労働市場における透明性と公正性の底上げを図る制度改革として、今後の動向を注視する価値がある。

情報源: DutchNews

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