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30%ルーリングが27%に縮小へ――高度人材優遇税制の行方
政治・行政 読了 2分

30%ルーリングが27%に縮小へ――高度人材優遇税制の行方

2024年以降入国者は来年から対象、手取り減と要件厳格化が同時進行

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オランダで長年にわたり高度技能外国人労働者を引き寄せてきた税優遇制度「30%ルーリング」に、大きな変更が迫っている。来年より、2024年1月1日以降に入国した対象者については、給与の非課税割合が現行の30%から27%へ引き下げられる。この制度は雇用主が申請し、稀少なスキルを持つ外国人労働者が最長5年間、給与の一定割合を非課税で受け取れる仕組みだ。住居費など生活コストが高いオランダで就労する国際人材を呼び込むための、言わば”経済的な歓迎メッセージ”である。

月50〜100ユーロの手取り減、家計への影響は

税務アドバイザー会社ブルー・アンブレラによると、今回の変更によって「対象者の多くは月額50〜100ユーロ程度の手取り減少が見込まれる」という。「月に一度、外食が自炊に変わる程度かもしれないが、それでも確かな金額だ」と担当アドバイザーは語る。同社のクライアントの典型的な年収は6万〜8万ユーロ帯であり、ルーリング適用中は通常の税率より月約500ユーロの節税効果があるとされる。この3ポイントの引き下げにより、その恩恵が削られる形になる。

なお、制度の上限は引き続き「バルケネンデ規範」、すなわち公務員等の最高給与水準に連動しており、今年は年収26万2,000ユーロが上限となっている。全国でこの「エクスパット・ルーリング」を利用しているのは約10万人とされ、大多数はこの上限を大きく下回る。

2027年からは所得要件も引き上げ

変更はそれだけにとどまらない。2027年からは、年収がおよそ5万ユーロ超であることが適用の条件となる。30歳未満で修士号を持つ若手人材については、より低い約3万8,000ユーロ超が基準となる。現行の水準からはやや引き上げとなるため、一部の若手外国人労働者はそもそも制度の対象外になる可能性もある。

ブルー・アンブレラは、こうした制度の縮小が高度人材の獲得競争において不利に働くと指摘する。「ITスペシャリストはすでにポルトガルなど積極的に人材を誘致している国へ流出しており、ゲーム産業でも企業の撤退が起きている」と同社アドバイザーは警鐘を鳴らす。2023年の右派政権の混乱以降、高度技能移民の流入数が減少傾向にあるとも一部のエコノミストは指摘しており、今回の税制変更がその流れに拍車をかけるとの見方もある。

在蘭日本人への影響をどう見るか

オランダに住む日本人の中にも、企業派遣や個人での就職でこの制度を利用している人は少なくない。特に2024年以降に渡蘭し、すでに申請を行っている場合、来年の給与明細には変化が現れることになる。月50〜100ユーロの差は小さく見えるかもしれないが、家族帯同での単一収入世帯や、高い家賃の大都市圏に住む場合はじわじわと効いてくる。2027年の所得要件変更も含め、自身の状況が今後も適用条件を満たすかどうか、雇用主や税務アドバイザーと早めに確認しておくことが賢明だ。オランダが「知識経済」として世界と競い合う中、制度の行方は今後も注目される。

情報源: DutchNews

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