オランダ人特殊メイクアップ師、エミー賞を初受賞——「The Pitt」の帝王切開シーンが評価
ハリウッドで活躍するアルイェン・トゥイテン氏、過去2度のオスカー候補を経て頂点へ
オランダ出身の特殊メイクアップアーティスト(グリマー)、アルイェン・トゥイテン氏(45)が、米国の医療ドラマ「The Pitt」でのメイクアップ作業によりエミー賞を受賞した。同氏はANP通信の取材に対し、受賞は予想外だったとしながらも「非常に光栄」とコメント。長年にわたるハリウッドでのキャリアに、また一つ大きな勲章が加わった。
リアルな医療描写が生んだ受賞作
今回評価されたのは、「The Pitt」シーズン2の最終話での特殊メイクアップだ。このエピソードには帝王切開のシーンが含まれており、トゥイテン氏は子宮のリアルなレプリカを自ら制作した。同シリーズはノア・ワイル主演の救急病院ドラマで、医療処置の細部にまでこだわったリアリティが特徴として知られる。トゥイテン氏は全5話分のメイクアップを担当し、他5名のメイクアップ専門家とともにノミネートを受けていた。
対抗馬も強力だった。同カテゴリにはSFドラマ「Fallout」、実録犯罪もの「Monster: The Ed Gein Story」、「スパイダーマン」スピンオフの「Spider-Noir」、そして人気ホラー「Stranger Things」が名を連ねていた。それらを抑えての受賞は、医療系エンターテインメントにおける特殊メイクの精度が改めて評価された形だ。なお「The Pitt」は今回の授賞式で合計25部門にノミネートされ、音楽賞、キャスティング賞、ゲスト俳優賞(73歳のアーネスト・ヘイデン氏)と合わせて4冠を達成している。
「Baantjer」からハリウッドへ
トゥイテン氏のキャリアはオランダのテレビ番組「Baantjer」や、ポール・バーホーベン監督の映画「ブラックブック(Zwartboek)」でのメイクアップから始まった。その後ハリウッドへ活躍の場を移し、ブラッド・ピット主演のゾンビ映画「World War Z」、そして現在公開中のレオナルド・ディカプリオ主演作「One Battle After Another」など、大作への参加を重ねてきた。過去には2018年の「Wonder」と2020年の「Maleficent II」でアカデミー賞に2度ノミネートされた実績もある。
授賞式が行われたロサンゼルスに本人は出席できなかった。現在、マイケル・マン監督の新作「Heat 2」のメイクアップ作業に従事しているためだ。今回のエミー賞は、俳優賞や作品賞など主要部門を扱う9月14日の本式典に先立つ技術部門の授賞式で贈られたものだが、業界での高い評価を示す点では変わらない。
オランダ発の才能がハリウッドで輝く
在蘭日本人の視点からも、トゥイテン氏の受賞はオランダが映画・テレビ産業に人材を輩出していることを改めて示す好例として映る。地元の刑事ドラマからキャリアをスタートし、世界最高峰のエンターテインメント業界で確固たる地位を築いた軌跡は、国籍を超えてクリエイティブな分野を志す人々にとっての示唆にも富んでいる。今後の「Heat 2」での仕事にも、業界関係者の注目が集まりそうだ。
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情報源: NOS Algemeen


