メインコンテンツへスキップ
家庭裁判官の舞台裏――離婚・親権・面会交流、非公開法廷の実態
社会 読了 2分

家庭裁判官の舞台裏――離婚・親権・面会交流、非公開法廷の実態

NRCが18件の家事審判を傍聴、ポッドキャストで伝える司法ルポ

この記事をシェア ✓ コピーしました

オランダの家庭裁判所で日々下される判断は、当事者にとって人生を左右するものでありながら、一般市民の目にはほとんど触れることがない。離婚の成否、子どもの親権の行方、別居した親と子の面会交流の頻度――こうした問題を扱う家事審判は、法律によって原則非公開とされているからだ。NRCは今回、裁判所の特別な許可を得て計18件の審判を傍聴し、その記録をポッドキャストとして公開した。

閉ざされた法廷で何が起きているか

傍聴が許された審判では、3人の家庭裁判官がそれぞれの事案にどう向き合い、いかなる視点から結論を導き出すかが克明に記録された。当事者が感情をむき出しにする場面、子どもの意思をどう汲み取るかをめぐる議論、法的基準と人間的配慮のはざまで揺れる裁判官の姿――普段は一切外部に漏れないやりとりが、このルポルタージュによって初めて公の形で伝えられる。家事審判は民事訴訟と異なり、当事者双方が同席したうえで裁判官が直接対話しながら進めるスタイルが多く、その分だけ人間的なドラマが凝縮されている。

なぜ今、この企画が意味を持つか

オランダでは近年、家事司法のあり方に対する社会的関心が高まっている。離婚件数は高止まりし、共同親権に関する法改正議論も続いている。そうした文脈のなかで、実際の審判がどのように運営されているかを市民が知ることは、制度への信頼醸成にも直結する。NRCのキャミル・ドリースンが取材を担当し、マールチェ・ソマーズとヤン・パウル・デ・ボントがナレーションを務める形で制作されたこのポッドキャストは、司法の透明性というテーマに正面から向き合った意欲的な試みといえる。

在蘭日本人にとっての視点

日本人がオランダで離婚や親権問題に直面するケースは、国際結婚の増加とともに決して珍しくなくなっている。オランダの家事審判では、子どもの最善の利益(het belang van het kind)が判断の中心軸とされており、日本の制度とは手続きや考え方が大きく異なる部分もある。今回のルポは、実際の法廷で何が重視され、どのような言葉が交わされるのかをオランダ語で追ったものだが、制度の輪郭を理解するうえで有益な入口となりうる。家事問題を抱える当事者はもちろん、オランダ社会の司法文化に関心を持つ人にとっても、聴く価値のあるコンテンツだ。

情報源: NRC

この記事をシェア ✓ コピーしました

📩 無料メールニュース

明日のオランダニュースも、メールで読みませんか?

毎朝、その日のニュース要約と音声版(ポッドキャスト)が
メールで届きます。無料です。

無料で購読する

関連ニュース