メインコンテンツへスキップ
128か国がキラーロボット規制で合意、条約化へ向けた歴史的な一歩
政治・行政 読了 2分

128か国がキラーロボット規制で合意、条約化へ向けた歴史的な一歩

深夜の交渉を制したオランダ外交官、10年越しの成果

この記事をシェア ✓ コピーしました

スイス・ジュネーブで開かれた国際会議で、128か国がAIを活用した自律型致死兵器システム(いわゆるキラーロボット)をめぐる合意文書をまとめた。文書には、こうした兵器システムの定義、許容される運用範囲、使用時の責任の所在といった基本的な枠組みが盛り込まれている。現時点で法的拘束力はないが、地雷禁止条約やクラスター爆弾条約に匹敵する国際条約の実現を視野に入れた、重要な前進と位置づけられている。

深夜3時まで続いた綱引き

合意が成立したのは現地時間の深夜3時近く。交渉を10年間にわたってリードしてきたオランダの軍縮大使ロベルト・イン・デン・ボッシュ氏は、ジュネーブから電話取材に応じ「最後の最後まで、たった一つの単語が障壁になっていた」と振り返る。ある交渉担当者が最後まで難色を示し、本国の外務省に電話確認する5分間が設けられた。「彼が戻ってきた瞬間、文字通りも比喩的な意味でも、議長が議事を締め括ることができた」とイン・デン・ボッシュ氏は語る。

交渉テーブルにはロシア、米国、中国、インドといった軍事大国が名を連ねた。同氏は「ロシアと米国が最も難しい相手だった」としながらも、軍事産業の規模が小さい国々の中にも、文書の表現が手ぬるいとして抵抗を示した国があったと明かす。「最終的にはどの国も100パーセント満足していない妥協案だ。だが128か国が支持しているという事実が、この合意の強みだ」と強調する。

NGOは「骨抜き」と批判、条約化は11月以降

一方で、国際NGO「Stop Killer Robots」のニコール・ファン・ロイエン事務局長はロイター通信を通じ、「過去3年間にわたって各国が積み上げてきたテキストが、最後の数時間で大幅に弱められたことは本当に残念だ」と批判的な見解を示した。交渉の現実として妥協が避けられなかった側面と、規制の実効性への懸念が、早くも共存している状況だ。

オランダ政府はベレンセン外相とエシルギョズ国防相がそれぞれ声明を発表し、合意を歓迎した。ベレンセン外相は「軍事技術が急速に発展するなか、自律型致死兵器システムの規制に向けた重要な一歩だ」とSNSに投稿。エシルギョズ国防相も「戦争は新技術によって変わりつつある。だからこそ、しっかりとした国際的な取り決めが必要だ」と述べた。オランダ軍自身もAIが制御する兵器システムの運用を拡大しており、今回の合意は自国にとっても直接的な意味を持つ。

今後の焦点は、合意をいかに法的拘束力のある条約へと発展させるかにある。次の議論の場は11月に設けられる予定だが、条約交渉が本格化した場合、さらに数年単位の時間が必要になるとみられている。ウクライナやスーダンなどの紛争でAI兵器の実戦投入が加速するなか、国際ルール整備が現実の戦場に追いつけるかどうかが問われている。

情報源: NOS Algemeen

この記事をシェア ✓ コピーしました

📩 無料メールニュース

明日のオランダニュースも、メールで読みませんか?

毎朝、その日のニュース要約と音声版(ポッドキャスト)が
メールで届きます。無料です。

無料で購読する

関連ニュース