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蘭内閣、予算修正で社会保障削減を大幅撤回――議会審議に向け野党票を模索
政治・行政 読了 2分

蘭内閣、予算修正で社会保障削減を大幅撤回――議会審議に向け野党票を模索

65億ユーロの削減計画を断念、購買力対策に15億ユーロを投資へ

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オランダのD66・VVD・CDA連立内閣が、来年度予算の修正交渉で社会保障費の大幅削減計画をほぼ撤回する方向で合意したことが明らかになった。RTLニュースが交渉の流出資料を入手して報じたもので、予算案の正式発表はエールコ・ハイネン財務大臣が議会に提出する約2週間後となる見込みだ。連立3党は週末から月曜日にかけて協議を続け、国務院への草案提出期限をぎりぎりまで延ばしながら合意をまとめた。

何が撤回され、何が残ったか

今回の交渉で最大の焦点となったのが、障害給付・失業給付・育児休業代替給付を対象とした65億ユーロの削減計画だ。VVDはかつてこの削減を「譲れない一線」と主張していたが、結局は断念する形となった。また、平均寿命の伸びに連動して退職年齢を引き上げる仕組みに変更することで28億ユーロを節約するという計画も、社会保障大臣ハンス・フェイルブリーフが以前に表明していた通り、撤回された。

一方で新たな支出策も盛り込まれた。インフレや光熱費の高騰が家計を圧迫していることを受け、購買力の下支えに15億ユーロを投資する方針が打ち出された。加えて、健康保険の自己負担(eigen risico)の引き上げについては1年間延期することになった。生活コストの上昇が続くなかで、国民への直接的な影響を和らげる措置として位置づけられている。

少数与党が直面する議会の壁

政策転換の背景には、連立政権が置かれた厳しい議会算術がある。現在の連立は下院で過半数に10議席、上院では16議席届かない少数与党だ。ハイネン財務大臣とロブ・イェッテン首相は予算案の取りまとめに先立ち、野党との事前合意を模索して2週間にわたる交渉を重ねた。しかし、連立3党が互いにどこまで歩み寄るかでまとまらず、野党との個別協議は物別れに終わった。

D66とCDAは左派最大野党のプログレッシーフ・ネーデルラント(Pro)を取り込もうと福祉削減の縮小を求めた一方、VVDはJA21などの右派野党が求める減税路線を優先したい考えだった。こうした連立内部の対立が交渉を長引かせた。正式な予算案は今秋の議会審議に入る段階で野党各党の賛成票を個別に積み上げていく必要があり、予断を許さない状況が続く。

オランダ在住者への生活への影響

今回の方針転換は、オランダで生活する人々にとって直接的な関わりがある。健康保険の自己負担引き上げの延期は、外来受診や入院時の出費増加を少なくとも1年先送りにするもので、家計への打撃を当面回避できる。購買力対策の15億ユーロ投資がどのような給付や税制措置として具体化するかは、秋の議会審議を経て明らかになる見通しだ。連立が野党との合意形成にどこまで成功するかが、最終的な予算の姿を大きく左右することになる。

情報源: DutchNews

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