オランダの子どもの半数、不快なネット投稿を親に隠している
政府キャンペーン「Blijf in Beeld」新フェーズ開始、EU統一規制にも注目
オランダ政府が実施した調査で、10歳から15歳の子どもの半数が、オンラインで不安や不快を感じる投稿を目にしていることが明らかになった。しかし多くの子どもはその体験を親に話していない。その理由として挙げられたのが「恥ずかしさ」と「親が怒るかもしれないという恐れ」だ。経済・気候省(EZK)が委託したこの調査は、子どものデジタル環境を取り巻く親子間のコミュニケーションギャップを浮き彫りにしている。
親子の対話を促すキャンペーン
調査結果を受け、デジタル経済担当副大臣のウィレミン・アードツ氏は、政府キャンペーン「Blijf in Beeld(見守り続ける)」の新フェーズを開始した。このキャンペーンは、親が子どものオンライン体験について積極的に話し合い、スマートフォン利用のルールを一緒に決めることを促すものだ。アードツ氏は「子どもが幼いうちに、友人の影響が強くなる前から対話を始めてほしい」と呼びかけ、「楽しいことや面白いことも含めて関心を持つことで、怖い体験や有害なコンテンツについても話しやすくなる」と述べた。また、子どものオンライン行動を頭ごなしに批判せず、親自身のSNS利用についてもオープンに話すことが重要だと強調した。
キャンペーンは子ども向け相談機関「キンダーテレフォン」とも連携して開発されており、親子で一緒に記入するカードが配布される。調査では、子どものうち89.4%がスマートフォンのルールの重要性を理解しており、半数がルールを歓迎しているとも回答した。不快なコンテンツに最も多く接するプラットフォームとして、子どもたちはSnapchatとTikTokを挙げている。なお、オランダの子どもが初めてスマートフォンを手にする平均年齢は10歳であり、デジタルリテラシー教育の早期化が課題となっている。
EU統一規制を待つオランダ
SNS利用の最低年齢規制をめぐっては、各国の対応が分かれている。フランスは先月、15歳未満のSNS利用を禁止する法律を成立させたが、憲法評議会が現行の形では違憲と判断し、政府は法案を修正中だ。スペインやギリシャも独自の年齢制限に踏み切っている。一方オランダ政府は、国内法による規制よりもEUレベルでの統一ルール策定を支持する立場をとっている。アードツ氏は「バラバラな規制が乱立する事態は避けたい」と述べており、欧州委員会が独自の提案を検討していることにも期待を寄せる。欧州委員会では先月、研究者が13歳未満の子どものSNS利用禁止を勧告したほか、フォン・デア・ライエン委員長も夏以降に具体的な提案を示すと表明している。
在蘭日本人の子育て家庭にとっても、この問題は他人事ではない。子どもが現地の学校でSnapchatやTikTokを使い始めるのは珍しくなく、言語の壁もあって親が子どものオンライン環境を把握しにくい側面がある。「Blijf in Beeld」キャンペーンの資材はオランダ語だが、親子でデジタルルールを話し合うきっかけとして、国籍を問わず活用できる視点を提供している。
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情報源: DutchNews



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