ガソリン車が主流でも電気自動車は着実に拡大――オランダの自動車市場2024年の実態
低所得層は旧型ディーゼル、高所得層はEV——広がる格差と政府の対応策
オランダで昨年1年間に売買された自動車は170万台超にのぼった。オランダ中央統計局(CBS)が発表したデータによるもので、そのうち新車はわずか14万8000台。大半は中古車市場での取引だ。販売された車のうちガソリン車が8割超を占め、依然として主流の座を維持している。
所得層によって異なる選択
注目すべきは、購入車種に所得格差が明確に表れている点だ。低所得層は10年以上前の旧型ディーゼル車を選ぶ傾向が強く、高所得層は真逆の選択をしている——最新の新車、そして電気自動車やプラグインハイブリッド(PHEV)がその代表だ。昨年売買されたEV・PHVの合計は約26万台に達したが、そのうちの4分の1以上を、所得上位10%の層が購入している。
電気自動車の普及自体は着実に進んでいる。CBSによれば、今年初めの時点ですでにオランダ国内には電動モーターを搭載した車が200万台存在する。新車購入に限れば電気自動車が大勢を占めており、この傾向は今年も続く見込みだ。さらに今年前半、中東情勢の緊張を背景にガソリン価格が急騰したことで、燃料コストを気にする層を中心にEVへの関心が一段と高まっている。
政府が後押しする「廃車補助金」制度
こうした状況を踏まえ、オランダ政府は春にガソリン高騰の影響を緩和する支援パッケージを発表した。その柱のひとつが、低・中間所得世帯を対象にした廃車補助金制度だ。古い化石燃料車を廃車にし、代わりに中古の電気自動車を購入した場合、政府から購入費の一部が補助される仕組みで、政府はこの施策に5200万ユーロを拠出する。制度の開始は今年第4四半期(10〜12月)を予定している。
オランダに暮らす日本人にとっても、この補助金制度は無関係ではない。中古EVの購入を検討しているならば、制度の詳細と申請条件を事前に確認しておく価値がある。一方、所得格差がEVシフトのスピードに直結しているという構図は、オランダ社会が脱炭素へ向かう過程での根本的な課題として、今後も政策論争の俎上に載り続けるだろう。
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情報源: NOS Algemeen



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