ロッテルダム市、建設汚職で職員2名を即時解雇――捜査は11人・6社に拡大
博物館のアスベスト除去工事をめぐる不正が発端、市独自調査より「実質的に重大」と判明
ロッテルダム市は今年の夏、市発注の建設プロジェクトで便宜を図った企業から贈り物を受け取っていたとして、職員2名を即時解雇した。市の市長・助役会議(カレッヘ)が7月中旬に市議会へ送付した書簡で明らかになったもので、しばらく注目を集めていなかったが、NRCが内容を確認した。解雇された2名は収賄および文書偽造の疑いが持たれており、公務員法と市の行動規範にも違反したとされている。
アスベスト除去工事が「入り口」に
この汚職疑惑が表面化したきっかけは、NRCが以前報じた一人のプロジェクトマネージャーの不正だった。この職員は市を代表して取引のある設備会社から、自分が名義上代表を務めるサッカー選手育成会社を通じて資金を受け取っていたことが発覚。文化施設の改修工事、なかでもボイマンス美術館のアスベスト除去工事の監督を担当していた人物だ。その後の追加取材では、市がこの工事で数百万ユーロを過剰支払いしていた可能性が浮上している。問題の設備会社の弁護士は、捜査継続中として現時点でのコメントを控えている。
注目すべきは、不正の兆候は2020年から内部でも報告されていたという点だ。複数の職員が文化施設改修をめぐる不正の可能性を市に指摘していたにもかかわらず、市はその後もほとんど対策を取らなかったとNRCは報じている。プロジェクトマネージャーは最終的に早期退職という形で離職し、2023年末には別の職員1名も捜査対象者として退職を余儀なくされた。
捜査の規模は過去最大級
検察当局(OM)は現在、職員3名を含む計11人と6社を被疑者として捜査している。捜査関係者によれば、被疑者の企業らは職員の協力を得て、工事費用に架空の支出を計上していた疑いがある。捜査はデン・ハーグやエフト、カペレ・アーン・デン・アイセル、ミデルブルフなど複数の都市で家宅捜索が行われるなど、広域に及んでいる。今回解雇された2名のうち少なくとも1名は、都市開発部門(Stadsontwikkeling)に所属していた。この職員は取材に対し応答しておらず、NRCからLinkedInに質問を送付した数時間後にアカウントが削除されたという。
ロッテルダム市では過去にも汚職事案が繰り返されてきた。2017年には音楽・イベント施設「ウォーターフロント」の未実施改修工事に対して市が数百万ユーロを支払っていたことが発覚し、市議会による調査委員会が設置された。この疑惑では副市長や幹部職員が辞任・解雇に追い込まれている。また昨年は、ホームレス支援プログラムの担当者が、ホームレス向けの住宅に長年にわたり家族や友人を無償で居住させていたとして解雇された。さらに7月中旬には、別の元市職員2名が請負業者による収賄とマネーロンダリングで控訴審においても有罪判決を受けている。
今回の案件は、市の自己調査で想定されていたよりも「実質的に重大」だと検察が判断した点が際立っている。在蘭日本人を含む市民にとっては、公共工事の透明性と行政の内部統制が改めて問われる事案だ。捜査の全容が明らかになるにつれ、ロッテルダム市の行政改革を求める声が高まることも予想される。
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情報源: NRC



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