女子エレディビジェ、今季は10クラブで開幕——苦境と前進が交差するオランダ女子サッカーの現在地
予定より2クラブ少ない船出。KNVBは「競技面から着実に前進」と強調
オランダ女子サッカーの最高峰リーグ「ユーロジャックポット・フローウェン・エレディビジェ」が今シーズン、開幕を迎えた。しかし当初計画されていた12クラブ体制ではなく、10クラブでのスタートとなった。数字だけを見れば後退のように映るが、事情はやや複雑だ。
クラブ運営の現実——女子部門を抱えることの重さ
参加クラブが減少した背景には、一部クラブが女子部門の維持・運営に苦慮しているという現実がある。スタッフ確保、施設の整備、スポンサー収入の確保など、男子部門と比べてリソースが限られる中で、クラブ側の負担は決して小さくない。女子チームの運営をめぐる構造的な課題は、オランダ国内でも以前から議論されてきた問題だ。今季の参加クラブ数の減少は、その課題が改めて表面化した形といえる。
「競技面を起点に」——KNVBが描く前進のシナリオ
こうした状況に対し、KNVB(オランダサッカー協会)のマリアンヌ・ファン・レーウェン局長は悲観的な見方を示していない。同局長は「前進はまず競技面から始まる」との考えを強調し、リーグ全体として着実に成長していると評価している。競技レベルが上がることで注目度が増し、スポンサーや観客が集まり、クラブの財政基盤も整っていく——そうした好循環を描いているとみられる。
実際、オランダ女子代表は近年、欧州内で存在感を高めており、2017年のUEFA女子欧州選手権優勝、2019年のFIFA女子ワールドカップ準優勝など、国際舞台での実績は確かなものがある。そのブランド力を国内リーグの発展につなげられるかどうかが、今後の鍵となる。
在蘭日本人にとっての注目点
日本からオランダに渡り女子リーグでプレーする選手も存在することから、エレディビジェ・フローウェンの動向は在蘭の日本人コミュニティにとっても無縁ではない。リーグの規模縮小が一時的なものなのか、構造的な問題の表れなのかは、今後のクラブ経営や選手獲得の動向にも影響しうる。12クラブ体制への回復に向けて、KNVBとクラブ側がどのように連携していくか、今シーズンの展開が試金石となりそうだ。
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