北海岸の清掃で吸い殻8万本近く回収――昨年比5割増の衝撃
マイクロプラスチック汚染の深刻化、禁煙ビーチ拡大の動きも
今年の「Boskalis Beach Cleanup Tour」で回収された煙草の吸い殻は、約7万9,242本にのぼった。これは昨年の約5万1,863本から50%以上増加した数字であり、主催のStichting De Noordzee(北海財団)は深刻な懸念を示している。数百人のボランティアが2週間かけてスヘールモニクーフからカッツァンドまでの北海沿岸を歩き、吸い殻を含む総計4,175キログラムのごみを回収した。
吸い殻1本で1,000リットルの海水が汚染される
北海財団のディレクター、エワウト・ファン・ガーレン氏は「タバコの95%はプラスチックでできており、自然には分解されず、やがてマイクロプラスチックとなる。吸い殻1本で最大1,000リットルの海水を汚染し、鳥や魚、海洋哺乳類の胃袋に入り込んでいく」と語る。吸い殻はビーチごみの中でも特に小さく見落とされがちだが、その環境負荷は計り知れない。今回の急増が一時的な現象なのか、それとも構造的な傾向なのかは現時点では判断できないものの、数字のインパクトは大きい。
禁煙ビーチの拡大と、フィルター禁止への要求
こうした状況を受け、北海財団はプラスチック製タバコフィルターの全面禁止と、禁煙ビーチのさらなる普及を求めている。すでにスヘフェニンヘンのビーチには4か所の禁煙ゾーンが設けられており、ザントフォールトでも今年から3か所の禁煙ゾーン試験導入が始まった。法整備や社会的な合意形成にはまだ時間がかかるとみられるが、自治体レベルでの動きは着実に進んでいる。
1991年のチョコレート包みが語るもの
今回の清掃では、古いビデオテープや1991年製チョコレートの包み紙、中国やマレーシアからのプラスチックボトルといった「珍しい発見」も相次いだ。これらの遺物は、プラスチックがいかに長期間にわたって環境中に留まり、世界規模で拡散するかを如実に示している。北海財団は2013年から毎年この清掃活動を続けており、今回の結果は単なる数字にとどまらず、日常的に海辺を訪れるすべての人々に対して、吸い殻のポイ捨てがもたらす影響を改めて問い直すものとなっている。オランダのビーチを訪れる機会のある在蘭日本人にとっても、喫煙マナーや吸い殻の処分方法を意識する契機となりそうだ。
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情報源: NOS Algemeen



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