エールディビジ局長が警鐘「CLの肥大化が国内リーグを蝕んでいる」
創設70周年を迎えたオランダ1部リーグ、観客動員は最多でも競技レベルは低下
今シーズン、オランダ1部サッカーリーグ「エールディビジ」は創設70周年という節目を迎えた。各地のスタジアムは観客動員数が過去最多水準に達し、ファンの熱量という点では明るいニュースが続く。しかしその賑わいの裏側で、オランダサッカーの「中身」をめぐる危機感は静かに、しかし確実に高まっている。
競技レベルの低下という現実
エールディビジのヤン・デ・ヨング局長は、オランダサッカーの競技レベルがここ数年で「憂慮すべき水準まで」落ち込んでいると認める。かつてアヤックス、PSVアイントホーフェン、フェイエノールトといったクラブが欧州の頂点を争った時代と比べると、オランダ勢が欧州カップ戦で存在感を示す機会は明らかに減った。国内でどれだけスタンドが埋まろうとも、ピッチ上の質の低下は隠しようがない事実だとデ・ヨング局長は指摘する。
CLの拡大が国内リーグを「破壊」する
デ・ヨング局長が問題の根源として名指しするのが、チャンピオンズリーグ(CL)の拡大路線だ。UEFAが推し進めるCLの規模拡大と放映権収入の集中により、参加資格を持つ一握りの大クラブと、そうでないクラブの間の資金格差は年々広がっている。CLに出場できるクラブだけが巨額の収益を得る構造が定着した結果、国内リーグは有力選手の「供給源」に成り下がり、リーグ自体の競争力が空洞化するという悪循環が生まれているという。局長は「チャンピオンズリーグは今まさに、各国の国内リーグを壊している」と踏み込んだ表現で警告を発した。
オランダ在住者にとっての意味
エールディビジの問題は、単にサッカーファンの関心事にとどまらない。オランダにおいてサッカーは地域コミュニティと深く結びついた文化であり、地元クラブの弱体化は地域の求心力にも影響する。また、アヤックスをはじめとするクラブが若手育成で世界に誇る「オランダモデル」の持続可能性にも疑問符が付きはじめている。デ・ヨング局長の発言は、欧州全体でくすぶるリーグ構造改革の議論に一石を投じるものとして、オランダ国外でも注目を集めそうだ。スタジアムの熱狂と競技レベルの乖離という矛盾を、オランダサッカー界がどう乗り越えるかが問われている。
広告掲載にご興味のある方は こちら
情報源: AD



/https://content.production.cdn.art19.com/images/de/fb/b2/ff/defbb2ff-96b9-4928-89f1-503260a977ac/6b1c9cd90165d2591c177611e81dc250999ae83b225b5821830005fd5a0176337d30ccc8839e4087f0e87faa6526da6afe150833f359d2c294c118054a204f64.jpeg)