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干ばつがハチミツを奪う——養蜂家たちが直面する「厳しい夏」
社会 読了 2分

干ばつがハチミツを奪う——養蜂家たちが直面する「厳しい夏」

気候変動とアジアオオスズメバチ、二重の脅威にさらされるオランダの養蜂業

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今夏のオランダは記録的な干ばつに見舞われ、その影響が養蜂業に深刻な打撃を与えている。花の開花期間が例年より大幅に短くなり、ミツバチが十分な蜜を集められない状況が続いている。「ホビー養蜂家にとっては緊張の続く夏だ」——オランダ養蜂家職能協会の事務局長でもあるベテラン養蜂家のヨン・ホーヘンドールン氏は、そう率直に語る。

蜜が集まらない——越冬への不安

ハーレマーメール在住の養蜂家フラウケ・ヴェッセル氏は、自分の巣箱で異変を実感している。「蜂蜜の巣板が満たされなくなり、女王蜂も食料不足から産卵数を減らしている」という。ミツバチは夏の間にハチミツとして冬の食料を蓄えるが、今年はその準備が追いついていない。そこで養蜂家たちは砂糖水を与えることで不足を補っている。ホーヘンドールン氏によれば、今年は1群あたり約15kgの砂糖が必要になる見込みで、例年より多い量だという。

被害が特に大きいのが国内東部の砂地や荒野地帯だ。例年この時期に見頃を迎えるはずのヒース(エリカ)原野が「枯れた茂みばかりで、紫色の花がほとんど見られない」と、オランダ養蜂家協会の広報担当でもあるヨリス・クノープス氏は報告する。彼が訪れたゾイトオースト・ブラバント州のストラブレフツェ・ヒースでは、同行した養蜂家仲間も「これほどの乾燥は見たことがない」と口をそろえたという。

気候変動がもたらす管理の重荷

50年のキャリアを持つホーヘンドールン氏は、養蜂の在り方そのものが変わったと感じている。「以前よりずっと手間がかかるようになった。コロニーを週1回のペースで確認・調整しなければならず、まるでペットの世話のようだ」と話す。その背景には、気候変動による長期的な乾燥と高温がある。生物学者のヤン・ヴィーリンハ氏も、影響はミツバチだけにとどまらないと指摘する。ヒース原野や砂丘、道路脇の緑地では蜜源となる花がほとんど咲いておらず、野生のハチやハエ、小型のスズメバチまでもが蜜を求めて飛び回ったまま落下する事態が起きているという。トンボもまた干上がった池に産卵できず、幼虫が干からびるケースが相次いでいる。

なお、今夏の状況を多少和らげているのは春先の好調ぶりだ。ヴェッセル氏によれば「今春は早くから気温が上がったおかげで、春ハチミツは豊作だった」という。また、ミツバチは本来、高温乾燥の環境にも適応能力を持つ生き物だ。しかし、近年オランダ国内でも確認が相次ぐアジアオオスズメバチ(invasieve exoot)の侵入は、気候変動とは別次元の脅威として養蜂家の間で強い警戒感を呼んでいる。「気候変動には適応できても、このスズメバチには太刀打ちできない」とヴェッセル氏は言い切る。

在蘭日本人の食卓への影響は

オランダ産ハチミツを日常的に購入している在蘭日本人にとっても、今夏の減産は無縁ではない。国内の養蜂の約95%を占めるホビー養蜂家の生産量が落ち込めば、ファーマーズマーケットや直売での入手が難しくなる可能性がある。また、干ばつや気候変動による生態系の変化は、ハチミツの生産にとどまらず、受粉に依存する野菜や果物の供給にも長期的な影響を及ぼしうる問題だ。今夏のオランダの荒野に広がる枯れたヒース原野は、そうした変化の縮図とも言えるだろう。

情報源: NOS Algemeen

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