TikTokに偽の学生向け賃貸広告が氾濫――詐欺報告件数が半年で8倍超に
NOSの調査で数百件の詐欺広告が判明、Parariusは法的措置を検討
オランダ国内で学生向け賃貸物件を探す若者を狙った詐欺がTikTok上で横行している。公共放送NOSの調査により、同プラットフォームに数百件にのぼる偽の賃貸広告が出回っていることが明らかになった。詐欺師たちは大手賃貸プラットフォームParariusに掲載された物件写真を盗用し、実在しない部屋や住宅として偽の投稿を作成。住宅難が深刻なオランダで、必死に部屋を探す学生たちが次々と被害に遭っている。
「内見前に入金を」――巧妙な手口で金銭をだまし取る
詐欺の典型的な手口は、物件の内見前に敷金や「予約保証金」「内見料」などの名目で送金を要求するものだ。被害者が指定口座に振り込むと、詐欺師はそのまま姿を消す。Parariusのスポークスパーソン、ヤスパー・デ・フロートは「自分はParariusを通じて部屋を借りたと思っていたのに、実際には詐欺師に送金していたという被害者が後を絶たない」とNOSに語った。
国内の詐欺相談窓口Fraudehelpdeskへの被害報告件数は、2026年前半だけで175件に達した。これは前の半期(2025年後半)の21件と比較して約8倍超という急増ぶりだ。全国学生組合LSVbの副委員長ユリアナ・ケーニングは「3か月分の家賃に相当する敷金を失うケースもある」と深刻な実態を訴える。
プラットフォームへの圧力と法的措置の検討
TikTokは「詐欺目的のコンテンツはポリシーで禁止しており、発見次第削除している」との立場を示したものの、Parariusが送付した被害報告に対してなぜ適切に対処しなかったかについては明確な説明をしていない。NOSが具体的な偽広告を共有した後、当該アカウントは削除されたが、その後も数十件の詐欺アカウントが同プラットフォーム上に残存していることが確認された。
Parariusは、被害者の警察への届出書類をまとめたdossierと内容証明付き書簡をTikTokに送付したが、十分な対応が得られなかったとして、TikTokへの法的措置を検討すると表明した。「もう我慢の限界だ。TikTokには今すぐ行動してほしい」とデ・フロートは強調する。別の賃貸サイトKamernetも不審な投稿の報告をユーザーに呼びかけるとともに、削除されない場合は法的対応を取る可能性を示唆している。一方、Fundaは「詐欺は自社プラットフォーム外で行われているため取れる手段が限られる」としながらも、消費者への注意喚起を続けているとした。
留学生・在蘭日本人も注意が必要
LSVbはこれまでも、留学生が特に被害を受けやすいと繰り返し警告してきた。言語の壁や法的権利への不慣れに加え、帰国できない状況で部屋探しを急がざるを得ない外国人学生は、詐欺師の格好のターゲットとなる。オランダで住まいを探す在留日本人や日本人留学生にとっても他人事ではない。物件を探す際は、内見前の送金要求には絶対に応じないこと、そして公式の賃貸プラットフォームを経由した取引であることを必ず確認することが重要だ。疑わしい広告を見かけた場合は、Fraudehelpdesk(fraudehelpdesk.nl)や地元警察に報告することが推奨される。
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情報源: DutchNews



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