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ライン川の流量が観測史上最低を更新――1947年の記録を塗り替えた2026年の大干ばつ
社会 読了 2分

ライン川の流量が観測史上最低を更新――1947年の記録を塗り替えた2026年の大干ばつ

スイスの雪解けが3か月前倒し、降雨も途絶えた欧州の夏

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2026年夏、ライン川がかつてない低水位を記録した。オランダとドイツの国境に近いロビット地点における日平均流量は614立方メートル/秒まで落ち込み、それまで最低記録とされていた1947年11月4日の620立方メートル/秒を下回った。氷による流れの閉塞(氷流)を除けば、測定開始以来の最低値である。干ばつの深刻さで知られた2018年や2022年でさえ、ここまで流量が下がることはなかった。

なぜここまで川が「空」になったのか

デルタレスとライクスウォーターシュタート(国家水管理局)の水文気象学者ヤン・フェルカーデ氏は、今回の事態を二つの要因が重なった結果と説明する。「例年にない暖かな春のせいで、スイスの雪が例年より約3か月早く溶け切ってしまった。加えて雨も降らず、ライン川は今やほぼ空に近い状態だ」。通常であれば夏以降も雪解け水が流入し続けるが、今年はその補給が春先に使い果たされた。

ヨーロッパでは5月以降、熱波が次々と襲来し、蒸発量が高止まりしたまま降水不足が続いている。地下水位は昨年からの干ばつで回復できておらず、農業用水の取水制限も各地で敷かれた。ライン川に限らず欧州各地の河川で水位が低下し、船舶の航行障害や産業用冷却水の不足も深刻化している。国際的な気候帰属研究グループWWAは今夏、この干ばつが気候変動と切り離せないと結論付けており、特に蒸発量への影響が顕著だとしている。

「これはまだ始まりに過ぎない」

フェルカーデ氏が懸念するのは、今後の見通しの暗さだ。今後2週間の降水予測はほぼゼロに近く、流量はさらに低下する公算が大きい。氷流時の記録も含めた歴代最低値は1929年2月の575立方メートル/秒だが、氏は「今後数週間でその水準を下回る可能性も排除できない」と述べた。低水量の状態は「数週間から数か月続くかもしれない」という見立てだ。

気候科学者たちは、今後は極端な干ばつと大洪水の両方が頻発・深刻化すると警告する。フェルカーデ氏は「5年前の夏には国境を越えたドイツやベルギーで数百人が亡くなる洪水があり、フォルケンブルフも壊滅的な被害を受けた。気候シナリオが示すのは、今見えているものはまだ序章にすぎないということだ」と語った。

在蘭日本人にとっても、この問題は無縁ではない。ライン川流域の水位低下は飲料水の水質や価格、河川輸送コストを通じた物価、そして夏場の屋外環境にも影響を及ぼす。気候変動がオランダの日常生活に直結した問題として顕在化しつつある今、今夏の記録的干ばつはその象徴的な出来事となった。

情報源: NOS Algemeen

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