メインコンテンツへスキップ
平均住宅価格が50万ユーロ超え——同じ値段でも、これだけ違うオランダの家
経済 読了 2分

平均住宅価格が50万ユーロ超え——同じ値段でも、これだけ違うオランダの家

全国3軒を取材して見えてきた、価格と地域格差のリアル

この記事をシェア ✓ コピーしました

2025年の春、オランダの住宅市場がひとつの節目を迎えた。全国の住宅平均販売価格が初めて50万ユーロの大台を超えたのだ。かつては一部の大都市圏に限られた高値が、いまや「平均」として統計に刻まれる時代になった。だが、この数字が示す現実は一様ではない。50万ユーロという同じ予算を握って市場に臨んでも、オランダのどこで家を探すかによって、手に入る住まいの姿はまったく異なる。

全国3軒を巡った取材が示すもの

NRCの経済担当記者スヨールド・クルンペナールは、この問いに答えるべく実際に車を走らせ、ほぼ同じ価格帯でありながら性格の全く異なる3軒の物件を訪ね歩いた。アムステルダムやユトレヒトといった都市圏では、50万ユーロで買えるのはコンパクトなアパートや手狭なテラスハウスが中心だ。一方、地方都市や農村部に目を向けると、同じ予算で広々とした一戸建てや庭付き物件が視野に入ってくる。この差は単なる「都会と田舎」の問題ではなく、オランダの住宅市場に根付いた構造的な地域格差を映し出している。

住宅価格を決める要因は複合的だ。土地の希少性、交通インフラへのアクセス、学校や医療施設の充実度、そして需要と供給のバランス——これらが絡み合い、同じ「50万ユーロの家」でも中身を大きく変える。特にアムステルダム都市圏では供給不足が慢性化しており、入札競争によって売値が希望価格を大幅に上回るケースも依然として多い。

在蘭日本人にとっての意味

オランダに暮らす日本人にとっても、この価格水準は他人事ではない。駐在員や長期居住者が住宅購入を検討する際、50万ユーロという平均値はひとつの基準になりうるが、その「平均」が何を意味するかを正確に理解しておくことが重要だ。アムステルダムやハーグなど主要都市で同予算を持って市場に入れば、選択肢は想像以上に限られる可能性がある。

また、オランダ政府は住宅不足の解消に向けて新規建設の促進や規制緩和を進めているが、供給が需要に追いつくまでには時間がかかるとみられている。平均価格50万ユーロ超えという現実は、政策の成果が問われるひとつの指標ともなっている。住宅市場の地域差を理解したうえで、居住エリアの選択や購入・賃貸の判断を行うことが、これからオランダで腰を落ち着ける人々にはいっそう求められている。

情報源: NRC

この記事をシェア ✓ コピーしました

📩 無料メールニュース

明日のオランダニュースも、メールで読みませんか?

毎朝、その日のニュース要約と音声版(ポッドキャスト)が
メールで届きます。無料です。

無料で購読する

関連ニュース