PostNLに700万ユーロ罰金——配達遅延をめぐり規制当局と激しく対立
人手不足を訴える郵便最大手、「不均衡で不当」と反発
オランダの郵便・宅配サービス最大手PostNLが、消費者市場規制当局ACMから約700万ユーロの罰金を科された。2023年に法定義務として課されている「24時間以内の配達率95%」を達成できなかったことが理由で、同社はこの制裁に強く反発している。
義務未達の背景と当局の主張
ACMが罰金の根拠としたのは、2023年のPostNLの配達実績が**89.5%**にとどまり、法定基準である95%を5ポイント以上下回ったことだ。PostNLが95%を達成した最後の年は2019年であり、以降は慢性的に基準を満たせていない状況が続いている。
ACMのマノン・ライテン局長は「郵便サービスを利用する個人や企業は、支払った対価に見合うサービスを受けられると期待できるべきだ」と述べ、罰金の正当性を強調した。さらにACMには、遅延配達による実害を訴える苦情が多数寄せられていたという。「請求書が届かず督促業者が自宅を訪問されたケースや、裁判所への出頭通知を見逃してしまった人もいた」とライテン局長は具体例を挙げた。
PostNLは「不均衡かつ無責任」と反論
これに対しPostNLは、慢性的な労働市場の人手不足を主な原因として挙げ、罰金は「目的に合わず、不均衡だ」と主張する。ピム・ベレンドセンCEOは「このような背景を考えれば、今回の罰金は理解しがたいだけでなく、無責任でもある。現実に反しており、意図した効果とは逆の結果を招くだろう」と強く批判した。
同社が独占的な郵便事業者としての地位を法的に保護されている一方、その見返りとして95%の配達率達成が義務付けられているという構造が、今回の対立の根底にある。
規制緩和は目前——在蘭日本人への影響は
注目すべき点は、政府がすでに規制の段階的緩和を決定していることだ。2025年7月1日からは配達期限が現行の1日から2日以内に緩和され、さらに来年初頭には3日以内へと延長される予定となっている。
オランダに住む日本人にとっても、郵便は行政書類や銀行・税務関係の重要な通知を受け取る手段として依然欠かせない。配達期限の緩和によって遅延が常態化すれば、期限のある手続きへの対応が遅れるリスクが高まる可能性もある。今後のACMとPostNLの交渉の行方、そして規制緩和後のサービス水準の変化を注視しておく必要があるだろう。
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情報源: DutchNews
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