通勤手当「1キロ25セント」引き上げ、オランダ企業の対応は二分
通勤手当「1キロ25セント」引き上げ、オランダ企業の対応は二分
ANP調査が浮き彫りにした雇用主側の慎重姿勢
オランダで働く人々の日常的な関心事のひとつ、通勤手当(reiskostenvergoeding)の引き上げ問題が改めて注目を集めている。ANP通信が国内の雇用主を対象に実施した調査によると、1キロあたり25セントへの引き上げを実施する動きは、現時点では大多数の企業に広がっていない。多くの雇用主が「現在のところ予定はない」か「まだ決定していない」と回答しており、対応は二分された状況だ。
引き上げが進まない背景
通勤手当をめぐっては、エネルギー価格や物価の上昇を受け、実態に見合った水準への見直しを求める声が労働者側から高まっていた。オランダ政府は税制上の非課税限度額を段階的に引き上げており、雇用主が従業員に支給できる手当の上限額は拡大している。しかし、上限が引き上げられたからといって、企業が自動的にそれに追随するわけではない。各社の判断は、業界ごとのCAO(労働協約)の内容や、個別の労使交渉の結果に委ねられているのが実情だ。
特に中小企業では、人件費全体への影響を慎重に見極めながら判断を先送りにしているケースも多い。一方、大手企業や人材獲得競争が激しい業種では、優秀な人材を確保するため、手当の拡充に前向きな動きも一部で見られる。
在蘭日本人の生活への影響
通勤手当は、オランダで働く人々にとって手取り収入に直結する重要な要素だ。とりわけ公共交通機関の利用が難しいエリアに住み、自家用車や自転車で長距離通勤をしている場合、手当の有無や水準が月々の家計に数十ユーロ単位で影響することも珍しくない。在蘭日本人の就労者にとっても、雇用主が手当を引き上げるかどうかは、生活費の観点から見逃せない問題といえる。
今後はCAO交渉の場でこの問題が正面から議題に上る可能性が高く、業界や企業規模によって対応の差がさらに鮮明になっていくとみられる。自身の雇用契約や社内規定を改めて確認し、必要であれば人事部門や労働組合の窓口に問い合わせてみることが有益だろう。
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情報源: NU.nl
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