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オランダ船籍クルーズ船でハンタウイルス集団感染――死者3名、WHO「カップル間で感染拡大の可能性」
社会 読了 2分

オランダ船籍クルーズ船でハンタウイルス集団感染――死者3名、WHO「カップル間で感染拡大の可能性」

船はカーボベルデ沖に停泊中、スペイン・カナリア諸島での疫学調査へ

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オランダ船籍のクルーズ船「ホンディウス号」で、ハンタウイルスによる集団感染が発生した。世界保健機関(WHO)は5月13日、ジュネーブでの記者会見において、感染がカップルなど「極めて近しい接触者間」で広がった可能性があると発表した。ただし、一般市民に対するリスクは現時点で低いとしている。WHOの疫学・パンデミック対策担当ディレクター、マリア・ファン・ケルクホーフェ氏がこの見解を示した。

フリースラント州出身の夫婦が最初の死亡例

最初の感染者とみられるのは、フリースラント州ハウラーウェイク出身のオランダ人夫婦(いずれも69歳)だ。2人は4月1日にアルゼンチンで乗船しており、WHOはその前の陸上移動中に感染した可能性が高いと分析している。夫は航海開始直後に発症し4月11日に死亡、妻は4月24日にセントヘレナ島に下船した後に発症し、南アフリカ・ヨハネスブルクの病院で3日後に亡くなった。英国人男性1名も同時期に発症し、現在もヨハネスブルクの集中治療室で治療を受けている。これら2名がハンタウイルスの確定症例であり、その他5名は疑い例として調査中だ。5月2日に船内で死亡したドイツ人女性を含む4名についても検査が進められている。

ウイルスの特性と感染リスク

ハンタウイルスは主にげっ歯類の排泄物や尿を介して人に感染するウイルスで、呼吸器症状や下痢などの消化器症状を引き起こし、重症化すれば死に至る場合もある。人から人への感染が確認されているのは、南米アンデスウイルスのみとされており、その伝播も極めてまれだ。今回のウイルス株はいまだ特定されておらず、南アフリカで遺伝子配列解析が進められている。潜伏期間は1〜6週間とされており、ファン・ケルクホーフェ氏はこの点から、最初の夫婦が乗船前の旅行中に感染していた可能性を指摘している。

船の行方と今後の対応

ホンディウス号は現在、カーボベルデの首都プライア沖に停泊中で、乗客・乗員合わせて149名が客室待機を指示されている。乗客は23か国から集まっており、英国人19名、米国人17名、スペイン人13名などが含まれる。スペインはカナリア諸島での受け入れを原則合意しているが、スペイン保健省は5月13日時点で入港先は未決定とし、カーボベルデ寄港中に収集したデータを精査した上で判断する方針を示した。また、緊急ケアが必要な乗組員2名をオランダへ先行搬送するための専用航空機2機の準備がオランダ当局によって進められている。今後の疫学調査と消毒の結果次第では、乗客の帰国スケジュールにも影響が出る可能性があり、船に乗客・乗員を持つ関係者は引き続き当局の発表に注意が必要だ。

情報源: DutchNews

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