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オランダ中央銀行総裁、金融規制緩和に対する警鐘
経済

オランダ中央銀行総裁、金融規制緩和に対する警鐘

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金融安定を守る規制維持を主張

オランダ中央銀行(De Nederlandsche Bank)総裁であり、金融安定理事会(FSB)の議長も務めるKlaas Knotは、銀行業界における金融規制緩和のリスクについて再び警鐘を鳴らした。

ブルームバーグのインタビューでKnot氏は、金融規制は世界経済の安定維持に不可欠であると強調。規制の一部簡素化には理解を示しつつも、その動きが大規模な規制撤廃に発展する危険性があると警告した。Knot氏は2023年10月にも警告を発し、「金融システムの保護よりも経済成長を優先すれば、経済は急落する可能性がある」と述べている。現在もその言葉は「依然として有効」だと指摘した。

G20財務大臣へのメッセージ

最新のG20財務大臣宛ての書簡では、Knot氏はやや抑えたトーンを取ったものの、依然として規制緩和への懸念を表明した。「すべての書簡で強い言葉を使えば、効果は薄れる。時に誇張が必要であり、時に控えめに伝えることも重要だ。」

フランス中央銀行総裁François Villeroy de Galhauも、アメリカの規制緩和に対して強く批判している。特にトランプ政権下で進められた金融危機後の規制撤廃については、金融安定性と気候変動対策を損なうものとして「危険」と明言。

Knot氏もアメリカにおけるリスクを認識しつつも、FRB(連邦準備制度理事会)が合意された改革の実施を継続する意向を表明していることを受け、「アメリカが全ての改革を放棄するとは思わない」と述べた。

ヨーロッパの対応と規制簡素化

一方、ヨーロッパではアメリカとは異なるアプローチが取られている。フランス、ドイツ、イタリア、スペインの中央銀行総裁たちは、競争の公平性を保ちつつ、過度に複雑な規制の簡素化を求めている。欧州委員会は、気候関連金融規制を簡素化する新たな提案を今週発表する予定だ。

Knot氏は一部の簡素化には支持を表明しつつも、「簡素化が規制撤廃につながることは避けなければならない」と警告している。欧州中央銀行の監督評価プロセスに関する「賢者の報告書」の推奨事項を「良い簡素化の例」として挙げた。

FSBの優先事項と規制実施の弱体化

2025年におけるFSBの最優先課題は、既存規制の履行状況の監視とされている。Knot氏は、近年規制実施が弱体化していることに懸念を示し、「規制の履行実績が低下していると感じている」と述べた。

非伝統的金融セクターでのリスク

特に、ヘッジファンド、プライベートエクイティ、暗号資産市場といった非伝統的金融セクター(シャドーバンキング)におけるリスク拡大が注目されている。FSBは近年、これらのセクターに焦点を当てており、金融リスクが従来型の貸し手から非伝統的な市場に移行していることを指摘している。Knot氏は、2008年金融危機後に導入された規制の重要性を強調し、「危機以降に達成した金融安定の水準を大切にすべきだ。」と警告した。

参考

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