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オランダ警察、10年以上にわたり“秘密のAI”を使用か
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オランダ警察、10年以上にわたり“秘密のAI”を使用か

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秘密のAI、オランダ警察に導入

ドイツ紙Volkskrantの報道によれば、オランダ警察は2012年から、米国企業Palantirが提供するAI情報分析ソフトウェアを秘密裏に使用していた。資料は情報開示請求により入手されたが、99 %が黒塗りである。旧警察長官で暫定首相を務めたDick Schoof氏が、2011年にこのソフトを導入する契約に関わったことが読み取れる。

Palantirが提供する技術とは

Palantirは膨大な量の複雑なデータ(オンライン通信、DNA、指紋、金融取引、移動履歴、接触者、監視映像など)を統合し分析できるAIソフトウェアであり、世界中の情報機関・捜査機関が活用している。たとえば、イスラエルでは軍の標的検出に、米国では移民の特定に使用されているという。

巨額利益と米国国防省との契約

Palantirは株式公開(IPO)以降、株価が1700 %上昇し、現在は巨大な利益を上げている。Volkskrantによると、最近同社は米国国防総省と100億ドル規模の契約を結んだようである。

政府関係機関も情報を隠蔽

オランダ警察や対テロ対策機関(NCTV)、公共検察庁(OM)は、Palantirの使用に関する情報について長年、非公開を貫いてきた。情報開示請求は2019年に始まり、2023年のアムステルダム裁判所判決によって大部分の黒塗り文書が公開された。請求を続けるBuro Jansen & Janssenは、さらなる情報の可視化を求めている。

Palantir導入は「Raffinaderij(精製所)」と呼ばれる捜査用データプラットフォーム構築の一環である。Raffinaderijは国民の構造化・非構造化データを統合し、捜査官が迅速に分析・可視化できるシステムだ。2019年のプライバシー分析では、非常に少ない時間で膨大な市民情報を処理できると指摘されている。

政府側の見解

警察はドイツ紙Volkskrantに対し、法相代行のDavid van Weel氏の国会答弁を参照するよう回答した。Van Weel氏は、Raffinaderij事業の一部としてPalantirが継続使用されていることを認め、「アクセスは警察官に限定されている」と強調した。

専門家からの批判

ユトレヒト大学の情報・セキュリティ学教授Bob de Graaf氏は、「政府による事実上の無制限な情報活動が蔓延している」と懸念を示した。関与機関は強力な権限を持ち、その情報収集・分析は市民に深刻な影響を与える可能性があるが、市民にはそれを防ぐ手段がほとんどないと指摘している。

参考

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