航空税8倍時代へ、乗客は国外へ流出するのか─オランダの空港に迫る危機
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EUで最も高い航空旅客税
航空業界は、イラン戦争による燃料危機の中で航空旅客税の引き上げは不適切であるとして、政府に対し計画の撤回を求めている。業界関係者は、現在の状況下での増税は「考えられない」とし、乗客が国外の空港へ流出し、オランダの航空業界に経済的損失をもたらすと警告している。
オランダでは来年から、前政権との合意に基づき、EUで最も高い航空旅客税が導入される予定である。KLMによれば、2027年までに航空券1枚あたりの税額は平均40ユーロを超え、欧州平均の約5ユーロと比べて大幅に高くなる見込みである。現在は30.25ユーロが課されている。
欧州平均の8倍という負担
この引き上げにより、オランダの航空税は平均で他の欧州諸国の8倍以上となる見通しである。これはEU域内での航空税の統一を目指す政府方針とも矛盾している。政府はこの措置により年間11億ユーロの税収増を見込んでおり、結果としてオランダはEUで最も航空運賃が高い国となる可能性がある。
中距離路線、例えばトルコ、エジプト、モロッコなどへのフライトでは、2027年には1人あたり48ユーロの税が課される見込みである。
長距離路線への大きな影響
アメリカ、スリナム、アジアといった長距離路線では、航空税が最大で140%増加する。これにより、家族での旅行では税金だけで約290ユーロ(1人あたり約72ユーロ)を支払うことになる見込みであり、業界団体はこれを受け入れ難いとしている。
乗客流出と経済への影響
オランダ交通政策分析研究所(KiM)は、この税の影響は限定的と見ているが、業界側はこれに反論している。価格上昇に対して旅行者は敏感に反応するという立場である。
コンサルティング会社Markeffectによる昨年の調査では、オランダ居住者の74%が航空税が上がれば国外の空港をより頻繁に利用すると回答している。
KLMは声明で、「乗客が継続的に国外空港へ移動すれば、オランダの空港からの路線はやがて消滅し、利用者や企業、さらには経済全体に悪影響を及ぼす」と警告した。その上で、航空税は近隣諸国と足並みを揃えるべきであると主張している。
情報源: HARRO LIFE (legacy)




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