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食肉業界で外国人労働者の低賃金問題が再燃、裁判所が損害賠償を命令
経済

食肉業界で外国人労働者の低賃金問題が再燃、裁判所が損害賠償を命令

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食肉業界で賃金不払いが再浮上

オランダの食肉加工業界で、外国人労働者への不適切な賃金支払いが再び問題となっている。ヘルダーラント(Gelderland)地裁が最近下した2件の判決では、派遣会社が複数の給与項目で労働者に正当な報酬を支払っていなかったことが認定され、企業側に合計で2万7,000ユーロ超の補償が命じられた。

新人扱いで数年分の昇給が反映されず

1件目のケースでは、2016年から2023年まで同じ食肉加工企業で働いていた労働者が、2021年11月から2023年10月にかけて派遣会社を通じて勤務していたにもかかわらず、「新規採用者」として最低賃金ランクで登録されていた。この誤りにより、

・未払い賃金
 約9,000ユーロ

・未取得の有給休暇
 約1,000ユーロ分

・休暇手当
 約800ユーロ

・短時間労働補償
 3,000ユーロ超

が発生し、すべての補償が命じられた。

別の労働者も類似の被害

もう1件の裁判では、2019年から2023年まで同一企業で働いていた別の外国人労働者が、何度も契約を更新されながらも一貫して「新規採用者」として分類され、昇給が適切に行われなかったことが問題となった。この労働者に対しては、

・未払い賃金
 11,000ユーロ以上

・短時間労働補償
 4,000ユーロ以上

の支払いが命じられている。

労組CNV「これは構造的問題」

雇用主は「人が働いている以上、ミスは起きる」とのコメントを出しているが、労働組合CNVのHenry Stroek氏は、「賃金・休暇・手当・補償のすべてにミスがあるなら、それは“ミス”ではなく“構造”です」と強く批判。

CNVは2024年だけで同様の相談を174件受けており、多くが裁判外の和解で解決しているという。Stroek氏は、派遣会社が意図的に法律の抜け穴を利用している可能性を指摘している。

政治的対応と今後の見通し

オランダ労働監督庁(Nederlandse Arbeidsinspectie)もこの問題を「深刻」と捉え、一部産業における派遣労働の禁止を「有効な手段」として提案。食肉業界はその対象産業の一つとされている。

社会問題・雇用省のEddy van Hijum大臣(NSC)は現在、派遣労働の禁止を含む規制強化策の検討を進めており、年内に議会での審議が予定されている。一方で、業界団体は「禁止措置は行き過ぎで不必要」と反発している。

参考

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