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空きビルや店舗からの住宅転用が停滞 目標の半数以下にとどまる現状
経済

空きビルや店舗からの住宅転用が停滞 目標の半数以下にとどまる現状

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📦 この記事は旧 HARRO LIFE(https://harrojp.com/articles/170425-2)からの移行アーカイブです。

転用住宅の数、3年連続で減少

オランダ統計局(CBS)の最新データによると、空きオフィスビル、店舗、教会などの既存建物を住宅に転用した件数は、2025年に8,675戸となり、前年(8,755戸)からさらに減少。2019年のピーク時(12,000戸)から大幅に落ち込んでおり、Keijzer住宅大臣が掲げる年間15,000戸という目標の半数以下にとどまっている。

特に、オフィスビルからの転用が顕著に減少しており、CBSの別の統計では、現在も全国で300万平方メートル以上のオフィス空間が空き状態であることがわかっている。

「変換は早く、安く、持続可能」 

転用は通常、新築よりも工期が短く、費用も安く、環境への負荷が少ないとされる。特に問題視されている窒素排出も抑えられるため、建設業界における持続可能な選択肢として期待されている。

このため、Keijzer大臣は前任者から引き継ぐ形で年間15,000戸の転用目標を掲げたが、今回の停滞に対して「目標に固執するのではなく、年間10万戸の住宅供給そのものを重視したい」と述べ、柔軟な姿勢を示している。

政府建築顧問が警鐘

これに対し、政府建築顧問のFrancesco Veenstra氏は、「この状況は受け入れがたい」と厳しく批判。特にオランダでは住宅用地が限られている上、自然環境も窒素汚染で危機的状況にあるため、既存建物の転用は避けて通れない道だと主張する。

「転用には特有の知識や技術が必要だが、長期的にはコストも新築より安くなる可能性が高い。だからこそ、目標は引き下げるどころか、むしろ強化すべきだ」とNieuwsuurの番組内で述べた。

残る物件は困難多し

建築転用が停滞している最大の理由として、デルフト工科大学の不動産管理教授Hilde Remøy氏は「容易に転用できる建物は既に使い尽くされた」と説明。2008年の金融危機やユーロ危機後、オフィス空室が急増した時期に転用が加速したが、現在残っている建物は構造的に転用が困難であったり、コストが非常に高くつくものが多いというのが現状だ。

さらに、広大なオフィスエリアの再開発には所有者間の協力が不可欠であり、各棟が異なるオーナーにより所有されているケースも多く、調整が進まない要因となっている。「自治体がその調整役となって、地域全体での変革を促すことが必要だ」とRemøy氏は提言する。

参考

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