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オランダで液体水素を用いたドローン飛行に初成功
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オランダで液体水素を用いたドローン飛行に初成功

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📦 この記事は旧 HARRO LIFE(https://harrojp.com/articles/140925-3)からの移行アーカイブです。

液体水素ドローンで初の飛行成功

オランダ航空宇宙センター(NLR)は、同国マルクネッセ(Marknesse)にある自社施設上空において、液体水素(LH₂)を用いたドローンの飛行試験に初めて成功したと発表した。

使用されたのは「HYDRA II」と呼ばれる無人航空機で、燃料電池によって発電し、電動モーターを駆動するハイブリッドシステムを搭載。追加推力が必要な場面ではバッテリーが補助電源として機能する仕組みだ。

水素の有効性を実証

NLRの無人航空プログラム責任者Joost Vreeken氏は、「VTOL型(垂直離着陸)ドローンにおいて、水素は特に長距離飛行に適している」と説明している。

「垂直離陸時には高出力が求められるため、バッテリーを主に使い、その後の水平飛行では水素が効率的に活用される。今回は短時間のホバリング飛行に焦点を当て、技術的な安定性を確認した」

水素の活用で脱化石燃料

HYDRA IIに使用される液体水素は、真空断熱されたアルミニウム製タンクに貯蔵されており、パートナー企業と共同開発されたもの。タンクから水素ガスが徐々に放出され、燃料電池により電気が生成される。温度センサーや加熱装置が流量を安定化させる仕組みも導入されている。

NLRのCEOであるTineke van der Veen氏は、次のように述べている:

「水素が持続可能な方法で生産されれば、化石燃料の気候への影響を大きく減らすことができる。排出されるのは水蒸気のみ。国内外で多数の機関が、この技術の商用展開に向けて取り組んでいる」

適切に扱えば安全性は高い

水素は-252.77°C以下で液化し、取り扱いには特殊な設備と知識が必要となる。可燃性が高く、着火エネルギーも非常に小さいため、厳格な安全手順が求められるが、NLRは「適切に管理すれば他の燃料と比較して特別に危険というわけではない」としている。

HYDRA IからHYDRA IIへ

NLRは2019年に水素ガスを使った「HYDRA I」の飛行実績を持っており、今回は液体水素を使用する「HYDRA II」へと進化。これによりより高密度なエネルギー貯蔵と長時間の飛行が可能になっている。

海外でも同様の試験進む

オランダ国内に限らず、ドイツのH2Fly社とスロベニアの航空機メーカーPipistrel社も、2023年に液体水素による試験飛行を実施。世界中で航空業界の脱炭素化に向けた動きが加速している。

参考

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