「住宅不足なのに空き家20万戸超」アムステルダムに集中する空き家の現実
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空き家が半年で7,000戸以上増加
2025年7月1日時点で、オランダ国内には200,670戸の住宅が空き家状態となっており、同年1月からわずか半年で6,000戸以上増加したことが、オランダ中央統計局(CBS)の最新データから明らかになった。報道元のHet Paroolによると、この数字は過去最高であり、住宅不足が続く状況との矛盾が強く浮き彫りになっている。
アムステルダムに集中する空き家
空き家20万戸のうち、21,770戸(全体の約11%)がアムステルダムに集中しており、国内の自治体では最多となっている。次いでロッテルダムには10,870戸、アイントホーフェンには約4,000戸、ハーグには2,640戸の空き家がある。
割合ベースで見た空き家率の高さが目立つ地域も存在する:
フローニンゲン州北東部のエームスデルタ
全住宅の9%(2,160戸)
リンブルフ州ファールス
5.9%(340戸)
ゼーラント州スライス
5.2%(710戸)
長期空き家が3分の1
2025年1月1日時点で、空き家のうち64,360戸(約3分の1)が1年以上使用されていないことも明らかとなっている。このような「長期空き家」を対象に、オランダ政府は自治体が空き家税を導入できる法的枠組みを整備。この法案は上下両院を通過し、今後施行される見込みである。
自治体が空き家税を適用するには、長期間使われていないという証拠の提示が必要だが、今後は電力会社などからのエネルギー使用量のデータに基づいて判断可能となる。オランダ自治体協会(VNG)のEsther Verhoeff広報官は「このデータにより証明責任が軽減される」と述べた。
ベルギーの事例を参考に
都市政策の専門機関Platform31によれば、ベルギー・フランデレン地域では空き家課税により一定の成果が得られている。所有者に毎年課税し、年々増額する方式を採用することで、多くの物件が市場に戻されたという。
民間家主団体は反発
一方で、民間家主団体VastgoedBelangは、この政策に強く反発している。同団体のEdward Touw氏は、「長期空き家の多くは意図的ではなく、むしろ自治体側の手続きの遅さに起因する」と批判した。例えば:
・建物を小規模なアパートに分割する際の要件が厳しすぎる
・リノベーションやサステナブル改修に関する許可取得に時間がかかる
・一部都市では都市計画部門の人手不足で建築申請の処理が滞る(例:ロッテルダム)
アムステルダムやユトレヒトでは、別の対策も導入されており、物件が6か月以上空き家となった場合、所有者に申告義務を課す条例を試験運用中。これにより、自治体と所有者の協力のもとで再利用策を検討する枠組みが整えられている。
情報源: HARRO LIFE (legacy)




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