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オランダのかかりつけ医、往診が15年で半減——高齢化社会に広がる医療の空白

HARRO LIFE
社会 読了 2分

オランダのかかりつけ医、往診が15年で半減——高齢化社会に広がる医療の空白

時間不足と患者増加が招く、訪問診療のジレンマ

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オランダのかかりつけ医(ホイスアルツ)による往診回数が、15年前と比べて約半数にまで落ち込んでいることが、NU.nlの調査で明らかになった。外来診察とは異なり、往診は移動時間を含めると1件あたりの拘束時間が長く、慢性的な人手不足が続く医療現場では後回しにされやすい実情がある。一方で、オランダ社会は着実に高齢化が進んでおり、複数の慢性疾患を抱える患者が増加している。需要と供給の乖離は、静かに、しかし確実に広がっている。

時間のない医師と、増え続ける患者

現在のオランダでは、ホイスアルツ一人が担当する患者数は増加傾向にある。診察室での外来対応、電話・オンライン相談、処方箋の発行など、業務は多岐にわたる。こうした状況の中で、往診のように「クリニックの外に出る」時間を確保することは容易ではない。往診は移動だけでなく、患者宅での対応や記録作成を含めると、外来の数倍の時間を要することも珍しくない。医師側にとっては、同じ時間で複数の外来患者を診るほうが効率的であるという現実がある。

高齢化の観点から見ると、状況はより深刻だ。オランダの高齢者人口は増加を続けており、自宅での療養を希望する患者や、身体的な理由でクリニックへの通院が困難な患者も多い。平均的な患者の病状は15年前より重くなっているとされており、本来であれば往診の必要性は高まっているはずだ。しかし実態は逆方向に動いている。

在蘭日本人にとっての意味

この問題は、オランダに暮らす外国人、とりわけ高齢の在留者や、言語の壁から医療機関へのアクセスが難しい人々にも直接関わる。オランダの医療制度では、ホイスアルツは「医療の門番」として機能しており、専門医への紹介もかかりつけ医を通じて行われる。その入り口となるかかりつけ医が自宅まで来られない状況が広がれば、体調不良を抱えながら通院できない人が、適切なケアを受けられないまま放置されるリスクが高まる。

オランダ政府や医師会は、デジタル診療の拡充や、地域ごとの医療資源の再配分などを模索しているが、往診の減少という構造的問題への根本的な解決策はいまだ見えていない。日々の生活の中で自分や身近な人の体調変化に気づいたとき、早めにホイスアルツに連絡を取り、対面での診察を求める姿勢がこれまで以上に重要になっている。

情報源: NU.nl

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