出産の合併症で腎機能わずか5%——アイスのみで生きる34歳の母
フラールディンゲンのプリシラさん、娘の誕生から8か月、いまも固形食を口にできず
フラールディンゲンに暮らすプリシラ・ファン・デル・フェルデンさん(34歳)は、娘のロヴィを産んだあの日のことを、おそらく生涯忘れることはないだろう。出産は「壊滅的」とも言えるほどの経過をたどり、プリシラさんはその場で命を落としかけた。あれから8か月。ロヴィはすくすくと育っているが、母親の体はいまだ深刻な状態にある。
固形食はいっさい口にできず
現在のプリシラさんの食事は、アイスキャンディーのみだ。「ヨーグルトでさえ体が受け付けない」と本人は語っており、水分と極わずかな糖分を溶けたアイスから摂るという生活が続いている。出産時の合併症によって消化器系と腎臓に深刻なダメージが残り、通常の食品を消化・処理する力が著しく失われてしまったためだ。腎臓の機能は現在約5%しか残っておらず、体内の老廃物をほとんど処理できない状態にある。こうした状況は、腎不全の末期に相当する深刻さだ。
出産がもたらした取り返しのつかないダメージ
オランダでは年間およそ17万件の出産が行われており、その大半は安全に終わる。しかし一部のケースでは、産後出血や臓器不全など生命を脅かす合併症が発生することがある。プリシラさんがどのような経緯で腎機能を失うに至ったかの詳細は明らかにされていないが、出産という一つの出来事がここまで長期にわたる後遺症を残すケースは、医療関係者にとっても看過できない問題として受け止められている。ADをはじめとする地元メディアが彼女の状況を報じたことで、産後ケアの充実を求める声が改めて高まりつつある。
在蘭日本人にとっても他人事ではない
オランダでは助産師が主導する自然分娩が文化的に重視されており、日本と比べて病院での出産管理が異なる側面もある。在蘭日本人の間でも、出産環境の違いに戸惑いを覚えるケースは少なくない。プリシラさんの事例は、産後の異変を早期に察知し、迅速に医療機関へ相談することの重要性を改めて示している。万が一出産後に体調の異変を感じた際は、かかりつけのhuisarts(家庭医)や産院に速やかに連絡することが望ましい。幸せなはずの出産が一転して人生を一変させてしまったプリシラさんの姿は、産前・産後のケア体制について社会全体で考えるきっかけを与えている。
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情報源: AD

