象牙やサイの頭骨など5,800点がRVOに自主返納——過去最多を記録
匿名返納が前年比5倍超、大半は廃棄処分へ
オランダ企業庁(RVO)が、過去1年間に受け取った規制対象品の総数が約5,800点に達し、過去最多を記録したと発表した。これは前年比で5倍以上の急増であり、RVO自身も「これほど多くが返納されたことはない」とコメントしている。返納された品々は、象牙の宝飾品、ワニ革のバッグ、剥製動物から楽器まで多岐にわたる。
何が返納されたのか
返納品の内訳は衝撃的なものも含む。象牙の宝飾品は1,000点以上が一度に持ち込まれたケースもあり、象の脚、象牙製双眼鏡といった珍しい品も確認された。なかでも注目を集めたのが、銃創の痕跡が残るサイの頭骨だ。また、トラフズク(長耳フクロウ)やハヤブサ、カメといった剥製動物も含まれており、オランダの公共放送NOSがその一部を映像で公開した。これらの品々はかつて土産物や骨董品として流通していたものが、今も家庭に眠っているケースが多いとみられる。
CITESとは何か——なぜ持っているだけで問題になるのか
これらの品々がなぜ「規制対象」となるのか。背景にあるのは、絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を規制するCITES条約(ワシントン条約)だ。EUはこの条約に基づく独自の法規制を設けており、象牙やワニ革製品、特定の野生動物の剥製などは、売買はもちろん所持・譲渡にも原則として許可証が必要となる。許可なく保有している場合、厳密には違法状態に置かれることになる。
RVOはこうした状況に置かれた所有者が匿名で品物を手放せる仕組みを提供している。ハーグ市内に設置された専用の返納ボックスを利用するか、郵送で送ることが可能だ。返納された品の大半は、闇市場への再流入を防ぐため廃棄処分される。ただし一部は研究機関や教育目的での活用が検討されるという。
在蘭日本人にとっての意味
今回の急増の背景として、返納制度の認知が広がったことや、遺品整理や引っ越しの際に規制品が発見されるケースが増えていることが考えられる。在蘭日本人にとっても、この問題は他人事ではない。日本からの引っ越し荷物や帰省のお土産として持ち込んだ象牙製の印鑑・装飾品などが、EU域内では規制対象となる場合がある。不用意に売却や譲渡を行うと法的問題に発展しかねないため、該当品が手元にある場合はRVOへの匿名返納が選択肢の一つとなる。制度を上手に活用することで、意図せず法を犯すリスクを回避できる。
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情報源: DutchNews



