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欧州で干ばつリスク増大——雨は減らずとも、蒸発量が土壌を蝕む
社会 読了 2分

欧州で干ばつリスク増大——雨は減らずとも、蒸発量が土壌を蝕む

気候変動が変えた水の循環、オランダの自然公園でも緊急対応

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ライン川とドナウ川が異例の低水位を記録し、ハンガリーでは農業収穫が落ち込んでいる。欧州全域で今夏の干ばつが深刻だ。オランダでもアーネム近郊の国立公園フェルウェーズームでは、荒野が干上がり、白樺が時期を外れて色づき、池の底が割れている。同公園で森林官を務めるRinke Luijtenは「7月の乾燥度は、極めて乾いた年として知られる2018年・2019年をも上回っている」と語る。

「雨が減ったのではない」——蒸発量の増加が主因

この干ばつを気候変動と結びつけて分析したのが、国際研究グループのWorld Weather Attributionだ。同グループは極端な気象現象と気候変動の関連を専門的に調査している。研究者らが着目したのは、夏の降雨量ではない。KNMIの干ばつ研究者Job Dullaartは「夏の降雨量には明確な減少トレンドは見られない」と述べる一方で、「気温上昇によって蒸発量が大幅に増加しており、これは気候変動の直接的な結果だ」と強調する。つまり雨は降っていても、以前より速いペースで地表から水分が奪われ、土壌が急速に乾いていくという構造だ。

スペイン・ポルトガル・フランスでは冬場の降雨はそれなりにあったが、その後の乾燥が急速に進んだ。東欧の一部ではそれよりも長期にわたって干ばつが続いており、ライン川の低水位にはオランダだけでなく、上流のドイツやスイスの乾燥も影響している。なお今回の研究手法は「アトリビューション(帰属)研究」と呼ばれ、特に熱波との関連では強固な科学的根拠が蓄積されている。研究者によれば、地球全体の平均気温はすでに1.4℃上昇しており、6月にオランダを襲った熱波はその影響で過去の気候と比べて3.5℃高くなっていたと試算されている。

緊急措置に追われる自然保護の現場

フェルウェーズームを管理するNaturmonumentenは、本来なら自然の自律的な回復を優先する方針をとっている。しかし今夏は例外的な対応を迫られており、業者が週1回、雨水と地水を組み合わせてため池に補充する作業を続けている。イノシシ、シカ、スコットランド・ハイランド牛が水を飲むほか、サンショウウオやカエルなどの両生類の生息にも不可欠な措置だという。

森林官のLuijtenは「本来なら動物たちはアイセル川まで移動して水を飲むはずだが、宅地や道路によって経路が遮断されている」と説明し、「これはあくまで症状への対処療法に過ぎない」と率直に認める。より根本的な課題として彼が挙げるのは、干ばつの連続発生だ。「干ばつ自体は昔からあり、自然はそれに耐える力を持っている。だが以前は1年干ばつがあれば、次の10〜15年は大丈夫だった。2018年以降、乾燥した年が短い間隔で続いており、自然が回復する時間が失われている」と警告する。在蘭日本人にとっても、夏の熱波や水辺の変化は身近な問題だ。気候変動が単なる遠い話ではなく、日常の自然環境を着実に変えていることを、今夏の記録は改めて示している。

情報源: NOS Algemeen

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