皮膚がん大国オランダ——日焼け止めの正しい選び方・使い方
患者数が増え続けるいま、紫外線対策を見直す
オランダは、印象的な曇り空と雨の多い気候で知られる国だが、実は皮膚がんは国内で最も多く診断されるがんの種類であり、患者数は年々増え続けている。太陽が顔を出す夏の短い季節に人々が一斉に屋外へ出かける文化的背景も相まって、紫外線への無防備な露出が深刻な健康リスクを生み出している。こうした現状を受け、NRCの記者ローラ・ホーヘンラードが日焼け止め製品を徹底的に調査し、その成果をポッドキャスト形式でまとめた。
「とりあえず塗る」では不十分——製品選びの基本
日焼け止めを選ぶ際にまず目に入るのがSPF(紫外線防御指数)の数値だが、数字が高ければ良いというわけではない。重要なのはUVA・UVBの両方をカバーする「広域スペクトル(ブロードスペクトラム)」対応であるかどうかだ。UVBは日焼けの直接原因となる一方、UVAは肌の深部にまで到達して老化や皮膚がんのリスクを高める。また、化学フィルターと鉱物フィルター(酸化亜鉛・二酸化チタン)の違いも選択のポイントとなる。敏感肌や子どもには鉱物系が推奨されることが多い。
塗り方と量——見落とされがちな「使い方」の落とし穴
どれほど優れた製品を選んでも、使い方が誤っていれば効果は半減する。研究によれば、多くの人は推奨量の約半分しか塗っていないとされており、これだけで実際の防御効果は大幅に低下する。顔・首・耳・手の甲など、露出しやすい部位への塗り忘れも多い。さらに、屋外にいる間は少なくとも2時間おきに塗り直すことが必要で、水泳や発汗後はその都度の再塗布が求められる。日焼け止めを朝に一度塗っただけで一日中有効だと思い込んでいるケースが、実際には非常に多い。
オランダ在住者が知っておくべきこと
在蘭日本人にとっても、この問題は決して他人事ではない。日本では紫外線対策への意識が比較的高く、高SPFの日焼け止めが広く普及しているが、オランダの夏は予想以上に紫外線が強い日が続くことがある。特に自転車通勤や屋外でのレジャーが多いオランダの生活スタイルでは、意識しないうちに長時間紫外線にさらされるリスクが高い。日本から使い慣れた製品を持参する人も多いが、現地で入手できる製品の特性も知っておくと心強い。皮膚がんは早期発見・早期治療が鍵となる疾患でもあるため、気になるほくろや皮膚の変化があれば、かかりつけ医(huisarts)への相談を躊躇わないことも重要だ。
広告掲載にご興味のある方は こちら
情報源: NRC



