ダイエット注射薬の中毒報告が2倍に急増、未承認「トリプルG」の危険性も浮上
オランダ国家毒物センターが警告、約8万人が使用する中で投与ミスや無処方使用が横行
オランダで注射型ダイエット薬による中毒・健康被害の相談件数が急増している。UMCユトレヒトに属するオランダ国家毒物センター(NVIC)の年次報告によると、2025年の相談件数は149件に達し、前年2024年の76件から約2倍に膨らんだ。急増の背景には投与ミスや処方箋なしの使用が広がっている実態があり、当局は監督なしでの使用リスクについて強い警告を発している。
問題の半数は「投与ミス」、4割が無処方使用
中毒相談の原因として最も多いのが投与ミスで、全体の約半数を占める。典型的なケースは、週1回投与と定められた薬を毎日打ってしまうといった誤用だ。また、約40%は医師の処方箋なしにダイエット目的で使用しているケースだった。問題の薬の多くは、食欲抑制効果を持つGLP-1系薬剤で、「オゼンピック」や「ウェゴビー」といったブランド名で知られる。中毒症状の多くは吐き気・嘔吐・腹痛などの消化器系のトラブルだが、過剰摂取により重篤な脱水状態に陥り救急搬送が必要になるケースもある。さらに、まれながら急性膵炎や突発性の視力喪失が生じることもあり、生活習慣の改善を伴わない長期使用は筋肉量の低下につながるリスクも指摘されている。
未承認の「トリプルG」がオンラインで拡散
当局が特に懸念しているのが、「レタトルチド」と呼ばれる新薬だ。通称「トリプルG」と呼ばれるこの薬は、既存のGLP-1系薬を上回るとされる強力な作用を持ちながら、欧州・米国いずれの規制当局にも未承認で、合法的に処方することはできない。NVICは2025年に初めて6件の相談を記録し、2026年に入ってからも最初の5カ月間だけで12件を確認しており、いずれも非公式ルートやオンライン購入で入手した薬が関わっている。
UMCユトレヒトの加齢生物学者ピーター・デ・カイゼル氏は公共放送NOSに対し、「トリプルGは強力な変種であり、非常に心配だ。監督なしで使用すれば、容易に過剰摂取につながる」と警告した。NVICのDylan de Lange所長(集中治療毒物学専門医)も「オンラインで注文した薬による急性・長期的な健康リスクは際限がない。人々はもっとこのことを意識する必要がある」と訴えている。
オランダ在住者への影響
現在、オランダ国内では約8万人がダイエット薬を使用しており、その数は増加傾向にある。正規のルートで処方された薬でも消化器系の副作用は起こりうるが、オンラインで購入した製品は品質試験が行われておらず、不純物が含まれている可能性もあるとNVICは指摘する。在蘭の日本人を含む居住者にとっても、SNSや非公式サイトから安易に薬を入手することのリスクはきわめて高い。ダイエット目的でこれらの薬の使用を検討する場合は、必ず医師に相談し、正規の処方を経ることが強く求められる。
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情報源: DutchNews



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