オランダがモロッコに敗戦、各地で祝賀と騒乱——デン・ハーグでは放水車も出動
W杯の一夜、歓喜と衝突が交差したオランダの街頭
W杯の試合が終わった瞬間、オランダの各都市の空気は一変した。オランダ代表がモロッコに敗れた夜、全国各地のカフェでオラニェ(オランダ代表)を応援していたサポーターたちが静かに席を立つ一方、街頭ではモロッコ系の人々による歓喜の輪が急速に広がっていった。
アムステルダム、ロッテルダムで続く祝賀ムード
アムステルダム・ニューウエストのプレイン’40-‘45広場周辺では、花火が打ち上げられ、モロッコ国旗を車の窓から出した車がクラクションを鳴らしながら走り回った。ロッテルダム中心部やロッテルダム・ウェスト地区でも同様に、ほぼ途切れることなく花火とクラクションの音が夜を彩った。勝利を祝うモロッコ系サポーターの姿は、こうした都市の各所で見られ、移民コミュニティにとってこの勝利が持つ意味の大きさを印象づけた。
デン・ハーグで衝突、放水車が出動
しかし、祝賀一色とはならなかった地域もある。デン・ハーグのスヒルダースワイク地区では、試合終了からわずか15分以内に、ヴァイヤンラーン通りに大勢の若者が集結し始め、警察との対立へと発展した。地元メディアのオムロープ・ウェストの報道によると、若者たちは警察に向けて花火を投げつけたという。警察は暴動鎮圧部隊(ME)を投入し、放水車を使用して群衆を解散させた。スヒルダースワイクは過去にも社会的な緊張が高まりやすい地区として知られており、今回の騒乱もその文脈で注目を集めた。
歓喜と混乱が交差した一夜の意味
今回の出来事は、スポーツイベントが持つ二面性を改めて浮き彫りにした。オランダに暮らすモロッコ系コミュニティにとって、代表チームの勝利は強いアイデンティティの表出の場となる。一方で、そうした熱狂の高まりが一部で暴力的な形をとったことは、当局や社会に課題を残す。在蘭日本人にとって直接的な影響は限られるものの、デン・ハーグやロッテルダム、アムステルダムの特定地区では深夜に外出を避けることが賢明だったように、今後の同様の試合後にも街の状況を確認する習慣が求められる。オランダ社会における多文化共生の現実と、そこに潜む緊張は、スポーツという舞台で再び可視化された形だ。
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情報源: NRC



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