スティーンベルヘン、100m自由形で世界新記録——「本当のことか自分に問いかけた」
オランダ人女性選手の世界記録保持は2000年のデ・ブロイン以来26年ぶり
6月28日、イタリア・ローマで開催されたセッテコッリ・トロフィー。女子100メートル自由形のレースを終えたマリット・スティーンベルヘン(26)が電光掲示板に目を向けると、そこには「51秒68」という数字が刻まれていた。「本当のことなのか、自分に問いかけてしまいました。そしてスタンドが沸き起こるのを聞いて、初めて現実だと分かったんです」——レース後、彼女はイタリアのテレビカメラの前でそう語った。
9年間破られなかった壁を0秒03で突き崩す
この記録は、スウェーデンのサラ・シェストロムが2017年から保持し続けてきた51秒71を、わずか0秒03上回るものだ。スティーンベルヘン自身の自己ベストも0秒18更新しており、単なるピーク時の一発ではなく、着実な成長の積み重ねが結実した記録といえる。2位には香港のシオバン・ホーイ(52秒52)、3位にはイタリアのサラ・カーティス(52秒69・イタリア新記録)が入った。
オランダ人女性がこの種目の世界記録を保持するのは、2000年のインゲ・デ・ブロイン以来、実に26年ぶりのことだ。歴史を振り返れば、1930〜50年代にはウィリー・デン・アウデンとコッキー・ガステラールスがそれぞれ時代の頂点に立っており、スティーンベルヘンは彼女たちに続く4人目のオランダ人世界記録保持者となった。
世界選手権2連覇の上に積み重なった快挙
スティーンベルヘンは今年に入ってから絶好調を維持している。5月にはフランスのカネ=アン=ルシヨンで行われた大会で、わずか4日間のうちに2度、オランダ新記録を塗り替えており、その時点でのベストタイムは51秒86だった。今回の世界記録はその延長線上にある。
国際舞台でも実績は申し分ない。昨年シンガポールで開催された世界選手権、そして2024年のドーハ世界選手権と、100メートル自由形で2連覇を達成。4×100メートルリレーの世界タイトルも手中に収めている。残る未獲得のビッグタイトルは、オリンピックの金メダルだ。2024年パリ五輪では同種目で7位に終わっており、その悔しさが今回の進化の原動力のひとつになっているとも考えられる。
8月の欧州選手権が次なる舞台
次の大きな目標は、8月10〜16日にフランス・サン=ドニで開催される欧州選手権だ。世界記録保持者として臨む今大会、スティーンベルヘンはすでに最大の優勝候補に挙げられている。オランダのスポーツファンのみならず、在蘭日本人にとっても注目しておきたいイベントだ。現地でテレビ中継を通じて応援できるほか、NOS(オランダ公共放送)などでライブ配信も予定されている。26年ぶりに甦ったオランダ女子自由形の黄金時代が、さらに続くのか——欧州選手権はその試金石となる。
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情報源: NRC



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