親による国際的な子どもの連れ去り、2024年は270件に急増
オランダ国際児童連れ去りセンターが警鐘、ポーランド・スペイン・シリアが上位に
オランダの国際児童連れ去りセンター(Centrum IKO)は、2024年に親による国際的な子どもの連れ去りが270件発生したと発表した。前年と比べて70件の増加であり、同センターのコシュクン・チョリュズ所長は「増加する数字は、支援・予防・啓発への継続的な取り組みの重要性を改めて示している」とコメントしている。
ポーランド、スペイン、シリアが上位に
連れ去り先として最も多いのはポーランドで、続いてスペインとシリアが新たにトップ5入りした。スペインの急増については、オランダの生活費高騰を背景に、より物価の安いスペインへ移住を求める親が増えていることが要因として挙げられている。一方、シリアについてはアサド政権崩壊後の政情変化が影響しており、母親がオランダに残ることを望む中、父親が子どもを連れて帰国しようとするケースが目立っているという。また、スペイン、ベルギー、キュラソーはオランダへの「連れ戻し」が多い国としても報告されており、国をまたいだ家族紛争の複雑さが浮き彫りになっている。
「自分の子を連れて行って何が悪い」という誤解
センターが強調するのは、連れ去りを行う親の多くが、自身の行為が違法であるという認識を持っていない点だ。「もう一方の親の同意なしに子どもを連れ出すことが犯罪にあたると気づいていない親が多い。『自分の子を連れて行って、なぜ誘拐なのか』という声を今もよく耳にする」とセンターは指摘する。全体の75%は、父親の同意を得ないまま母親が子どもを連れて出国するケースだという。
予防面談が鍵、帰還は困難を極める
センターによると、連れ去りが起きる前には多くの場合、家庭内にすでに長期的な問題が存在するという。そのため同センターは、当事者の親やその関係者を対象に予防面談を提供しており、昨年は491件の面談を実施した。予防への注力が不可欠な理由の一つは、連れ去りが発生した後に子どもを取り戻すことが現実には非常に難しいからだ。たとえばポーランドなど、オランダとは異なる法制度を持つ国では、子の返還手続きに大きな壁が立ちはだかる場合がある。
在蘭日本人にとっても、離婚や別居をめぐる親権問題は決して他人事ではない。国際結婚や国際的な生活基盤を持つ家庭では、子どもの居住国や移動をめぐり双方の意見が対立するリスクがある。もし懸念がある場合は、Centrum IKOへの早期相談が選択肢となる。
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情報源: NOS Algemeen



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