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不登校問題でオランダ保護者団体が国を提訴――6万人超が半分以上欠席の実態
社会 読了 2分

不登校問題でオランダ保護者団体が国を提訴――6万人超が半分以上欠席の実態

Balansが少人数学級・専門支援の整備と「学ぶ権利」の法制化を要求

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オランダで学校に通えない子どもたちの数が、年々増加の一途をたどっている。こうした現状に対し、保護者団体「Balans」はオランダ国家を相手取った訴訟を起こした。国が適切な教育環境を整備する義務を果たしていない、というのがその主張だ。

深刻化する不登校の実態

2024〜25年度、学校に登録すらされていない児童・生徒の数は16,351人に上り、登録はあるものの4週間以上欠席している児童も4,804人にのぼる。両グループともに前年比で約10%増加しており、増加分のほぼ全てが「まったく登録のない」ケースによるものだと教育省は説明している。その背景には、ウクライナからの避難民や新規移民の子どもたち、あるいは自治体の行政処理の遅れなども影響しているという。

さらに深刻なのが、表面上の統計に現れにくい層の存在だ。教育省が委託した調査によると、登録はあるが半分以上の日数を欠席している児童・生徒は推計6万人超にのぼるとされている。小学校から高校、特別支援学校、中等職業教育(MBO)までを合わせた数字であり、公式の不登校統計をはるかに上回る規模だ。

「システムが問題であり、子どもではない」

Balansのディレクター、ヨリ・ライクスは「学習上の困難は自閉症や高い知的能力だけではなく、情報処理の仕方や社会的なコミュニケーションの違いなど、多様な背景を持つ子どもたちが含まれている」と訴える。そして「システムの欠陥によって子どもたちが適切な教育から排除されることは、もはや許容できない。問題はシステムにあり、子どもにあるのではない」と断言する。

保護者の声も切実だ。10歳の息子が約1年半不登校になっているマリエケ・ウィシンクさんは、学校・福祉機関・保護者が一堂に会した話し合いが実現したのは、問題が始まってから3年後のことだったと語る。それまでは保護者が自ら関係機関との橋渡し役を担い、費用も含めてすべてを自己負担で対応してきた。息子は現在、レイデンにある実践型の学びの場「スロイテルプラーツ」に週2回通っているが、その費用も家族が支払っている。

2035年に向けた移行計画と訴訟の意図

教育省は現在、特別支援教育から「インクルーシブ教育」への移行を進めており、2035年までにほとんどの学校が移行を完了する目標を掲げている。これにより、支援が必要な子どもが地域の通常学校に通いやすくなることが期待されている。

ただし、Balansはその方向性自体は支持しつつも、「それだけでは不十分」と見る。訴訟を通じて求めているのは、少人数学級の実現、十分な教員の確保、バリアフリーな校舎、専門的支援へのアクセス、適切な教材の整備といった具体的な条件だ。加えて、子どもの「学ぶ権利」を法律に明記するよう求めている。

オランダに住む日本人家庭にとっても、子どもの学校選択や支援制度の利用は身近な問題となりうる。不登校の背景が多様化するなか、制度の網の目からこぼれ落ちる子どもたちをどう支えるか——その問いは、オランダ社会全体に突きつけられている。

情報源: NOS Algemeen

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