オランダの平均WOZ評価額が10%超上昇し43.9万ユーロに――税負担増も現実に
CBSが2025年データを公表。住宅価格上昇が家計に与える波及効果とは
オランダ中央統計局(CBS)は、2025年における住宅の平均WOZ評価額が43万9,000ユーロに達したと発表した。前年の39万8,000ユーロと比べると、上昇幅は10.3%にのぼる。住宅市場の過熱が続くなか、評価額の二桁台の伸びは多くの住民の家計に直接影響を及ぼしかねない。
WOZ評価額とは何か
WOZ(Waardering Onroerende Zaken、不動産評価)は、オランダの自治体が毎年算定する不動産の公的評価額だ。この数字は単なる参考値にとどまらず、固定資産税(onroerendezaakbelasting)や所得税の課税ベース、さらには一部の自治体サービス料金の算定にも用いられる。つまり、WOZ評価額が上がれば、それに連動して複数の税負担が増加する仕組みになっている。毎年初頭に届く「WOZ-beschikking(WOZ通知書)」に記載された金額に納得できない場合は、異議申し立てを行う権利も住民に認められている。
住宅価格上昇の背景
オランダの住宅市場は近年、供給不足と旺盛な需要を背景に価格上昇が続いている。低金利時代に加速した購買意欲は、金利が上昇した後もなお完全には冷めておらず、主要都市圏を中心に物件の争奪戦が続く状況だ。WOZ評価額は前年1月1日時点の市場価格を参照して算定されるため、2025年の評価額には2024年の市場高騰がそのまま反映されている。CBSのデータはこうした市場の実態を統計として裏付けるものとなった。
在蘭日本人への影響
住宅を所有している在蘭日本人にとっては、固定資産税の請求額が増加する可能性が高い。また、賃貸住宅に暮らす場合も、家主の税コスト増が将来的な家賃交渉に影響を及ぼすことも考えられる。なお、WOZ評価額は所得税申告(Box 3)における不動産の「みなし収益」算定にも使われるため、オランダに資産を持つ人は申告内容を改めて確認しておく価値がある。評価額に疑問がある場合、通知書を受け取ってから6週間以内に自治体へ異議を申し立てることができる。住宅コストの上昇が続くなか、WOZ通知書を単なる郵便物として見過ごさないことが、家計管理のうえで重要になりそうだ。
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