乳がん患者の3分の2が必要な遺伝子検査を未受検——保険適用後も普及は道半ば
化学療法の要否を左右する検査、2024年の受検率はわずか37%
乳がん治療において化学療法の要否を判断する遺伝子検査が、対象となる患者に十分行き渡っていない実態が明らかになった。オランダ総合がんセンター(IKNL)とトゥウェンテ大学の共同研究によると、2024年に検査を受けた対象患者の割合はわずか37%にとどまり、残る約3分の2は検査を受けないまま治療方針が決定されていた。
保険適用で改善も、依然として多くが未受検
問題の遺伝子検査は「MammaPrint」と「Oncotype DX」と呼ばれる2種類で、50歳以上の早期乳がん患者のうち特定の腫瘍タイプを持つ女性を対象としている。腫瘍の遺伝子情報を解析し、がんの再発リスクを予測することで、化学療法が本当に必要かどうかを医師と患者が判断する材料となる。
これらの検査は2023年から公的医療保険の適用対象となった。それ以前の受検率はわずか9%だったが、保険適用後は37%へと上昇した。一定の前進ではあるものの、研究者たちはこの数字を「まだ十分ではない」と見ている。2024年だけで、検査を受けるべきだったにもかかわらず受検しなかった患者は約1,000人に上ると推計される。
未受検が「不要な化学療法」につながる恐れ
検査を受けた患者のデータを見ると、再発リスクが高いと判定された患者の80%超が化学療法を受けた一方、低リスクと判定された患者が化学療法を受けたのは10%未満にとどまった。つまり検査結果は、治療の選択を大きく左右している。
問題は、検査を受けなかった患者の場合だ。この層では、半数以上が化学療法を受けていた。主任研究者のサビーネ・シースリング氏は「検査情報がないことで、必要以上に幅広く化学療法が行われている可能性がある」と指摘する。化学療法は脱毛・記憶障害・慢性的な疲労など、重篤かつ長期にわたる副作用を伴うことがある。本来であれば避けられたかもしれない副作用を、検査を受けなかったがゆえに経験している患者がいるとすれば、深刻な問題だ。
今後の課題——なぜ検査が広まらないのか
IKNLとトゥウェンテ大学は、普及が進まない要因を探るための追跡調査を予定している。医師側の認知不足なのか、患者への情報提供の問題なのか、あるいは医療機関ごとの診療慣行の違いなのか——原因の特定が今後の対策につながる。
オランダに住む40〜50代以上の女性にとっては、自分や家族が乳がんの診断を受けた際に、この遺伝子検査の適用対象かどうかを主治医に確認することが選択肢の一つとなる。保険適用となった今、検査を受ける障壁は以前より低い。治療の判断に十分な情報が揃っているかを自ら問いかけることが、より適切な医療へのアクセスにつながるだろう。
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情報源: NOS Algemeen



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