13年ぶりのオランダ公演、Yeはゲルレドームで「音楽」に徹した
反ユダヤ的言動に抗議のデモが続くなか、ステージ上は静かな熱狂
今年のオランダ音楽シーンで、最も多くの議論を巻き起こしたコンサートシリーズ——そう評されるのが、アメリカのラップアイコン、Ye(カニエ・ウェスト)によるゲルレドーム公演だ。アルネムのスタジアムには数千人のファンが詰めかけ、会場はほぼ満員。13年ぶりのオランダ公演とあって、チケットを手に入れるために多くのファンが奔走した。
数百ユーロを払ってでも見たかった「あの頃の天才」
チケット価格は決して安くなかった。ファンの多くが数百ユーロを費やしてこの夜のために会場へと足を運んだ。AD紙の報道によれば、公演はYeが「挑発的な言動を避け、音楽に集中する」内容だったとされており、過去に繰り返されてきた物議を醸す発言とは一線を画す舞台となったという。近年、人種差別的・反ユダヤ的とされる言動によってメディアの標的となってきたYeだが、少なくともこの夜のステージ上では、批評家ではなくファンが向き合いたかった「音楽家としてのKanye West」が前面に出た格好となった。
会場外では抗議デモ、月曜日も継続
一方、ステージの外では別の光景が広がっていた。イスラエル情報資料センター(Cidi)は、週末の土曜日に続き、月曜日も会場周辺でデモを実施すると発表。Yeの過去の反ユダヤ的とされる発言を問題視する団体や市民が、スタジアム周辺で抗議活動を続けた。公演そのものへの直接的な影響は報告されていないが、会場内外で対照的な空気が流れる異例の夜となった。
オランダ社会への余波
今回の公演は、アーティストの「表現の自由」と「社会的責任」をめぐるオランダ社会の議論を改めて浮かび上がらせた。音楽を愛するファンと、発言の責任を問うデモ参加者——どちらの声も、ゲルレドームの夜空の下に確かに存在した。コンサートシリーズが続くなか、この緊張関係がどこへ向かうのかは、音楽ファンだけでなく在蘭の日本人コミュニティを含む多くの人々にとっても、引き続き注目すべき動きといえるだろう。
広告掲載にご興味のある方は こちら
情報源: AD



/https://content.production.cdn.art19.com/images/c8/0d/d3/2a/c80dd32a-cdd0-4ac0-926c-6cf20d3f5a14/92419bbca54f79b205275f8406c01019e3992c550445433b216528be175d641cb71d24185c0a7433adae777e927c30531d58cb1af6f0ac1d444ab517564dba48.jpeg)
