電力接続強化の申請が急増、前年比50%超——7月の新ルール前に駆け込みも
ヒートポンプやEV充電器の普及が背景、一部地域ではすでに待機リスト
オランダの電力網に、新たな「混雑」の波が押し寄せている。電力網管理会社リアンダーは、2025年最初の5か月間に家庭からより大容量の電力接続を求める申請が2万7500件に達したと発表した。前年同期(1万8000件)と比べると50%超の増加であり、新規接続申請も30%増を記録した。同社の執行役員サリケ・ファン・ウェッテ氏は「ビジネス顧客に続き、一般家庭もいよいよ電力網の混雑の影響を受け始めている」と述べ、状況の深刻さを率直に認めた。
省エネ化と「7月ルール」が需要を押し上げ
申請急増の背景には、大きく二つの要因がある。一つは家庭の省エネ化の加速だ。ヒートポンプや太陽光パネル、電気自動車(EV)用充電器の設置が広がる中、既存の1相接続では対応しきれず、より大容量の3相接続への切り替えを求める世帯が増えている。リアンダーは2023年ごろからこの傾向を把握しており、「住宅街の電力網が限界に近づいていると、当時からすでに警告していた」とファン・ウェッテ氏は言う。
もう一つの要因が制度変更だ。7月1日から、電力網の乏しい容量を配分する新たなルールが導入される。このルールのもとでは、申請しても待機リストに入る可能性がある。別の電力網管理会社スティディンは、4月にユトレヒト州の一部地域で電力網が「事実上満杯」となったことを公表しており、その報道以降に申請が急増したと説明している。リアンダーは同様の急増を否定しつつも、7月の新ルールを前にした駆け込み申請という側面があることは認めている。
地域差と「相談を先に」という呼びかけ
申請の影響は地域によって異なる。リアンダーが管轄するヘルダーラント、北ホラント、フリースラント、フレヴォラント、南ホラントの一部では、すでに約7300世帯が待機リストに登録されている。ファン・ウェッテ氏は「接続の可否も、待機期間も、地元の電力網の状況次第だ」と説明する。
こうした状況を受けて、リアンダーは一つの重要なメッセージを繰り返している。それは「全員が大容量の3相接続を必要とするわけではない」ということだ。小型のハイブリッド型ヒートポンプや太陽光パネルであれば、既存の1相接続でも十分に対応できる場合があるという。同社は専用の「選択ツール」をウェブサイトで提供しており、まず設置業者や同ツールで自分の状況を確認するよう呼びかけている。「大規模なリフォームや省エネ工事を計画しているのに、電力接続が追いつかないという事態を防ぎたい。失望を生まないようにしたい」とファン・ウェッテ氏は語る。
在蘭の日本人家庭でも、ヒートポンプや太陽光パネルの設置を検討しているケースは少なくないだろう。大掛かりな工事の前には、まずリアンダーまたは設置業者に接続の可否を確認することが、今後ますます重要なステップとなりそうだ。
広告掲載にご興味のある方は こちら
情報源: NOS Algemeen



/https://content.production.cdn.art19.com/images/c8/0d/d3/2a/c80dd32a-cdd0-4ac0-926c-6cf20d3f5a14/92419bbca54f79b205275f8406c01019e3992c550445433b216528be175d641cb71d24185c0a7433adae777e927c30531d58cb1af6f0ac1d444ab517564dba48.jpeg)
