「質の低い小学校」で学ぶとはどういうことか――オランダの教育格差を記者が自ら問う
今もなお約100校が「非常に低質」と評価されている現実
NRCの記者デニス・レテラは、自分が通っていた小学校が「非常に低質(zeer zwak)」と評価されていたことを、大人になってから知った。それも20年前の話だ。だが彼女が取材を始めると、これは決して過去の問題ではないことがわかった。現在もオランダ国内で約100校の小学校が、同様の低評価を受けたままの状態にある。
「低質な学校」はどのように生まれるのか
学校の質が低下する背景には、複合的な要因が絡み合っている。教師不足、経営陣のリーダーシップの欠如、地域の社会経済的な困難、そして保護者や行政との連携不足――こうした問題が重なり合うとき、学校は徐々に機能不全に陥っていく。レテラ自身が通っていた学校も例外ではなく、彼女はその実態を「壊れた学校」と表現する。子どもたちが毎日通い続ける場所が、実は十分な教育を提供できていないという現実は、外からは見えにくい。
オランダでは学校の質を監督する教育監察局(Inspectie van het Onderwijs)が定期的に評価を実施しており、基準を満たさない学校は「弱い(zwak)」または「非常に弱い(zeer zwak)」と分類される。こうした評価を受けた学校には改善計画の提出が求められるが、立て直しには平均して数年単位の時間がかかるとされており、その間に在籍する児童への影響は避けられない。
「壊れた学校」を再建するには
では、一度低質と評価された学校はどうやって立て直されるのか。レテラのポッドキャストはこの問いを軸に構成されており、教育現場の関係者や専門家の証言を通じて再建の道筋を探っている。鍵となるのは、優れた校長の存在と、学校を取り巻くコミュニティ全体の関与だという。一人の強いリーダーが着任することで学校が劇的に変わった事例がある一方、構造的な支援なしには個人の努力も限界に直面するという証言も紹介されている。
在蘭日本人にとっても、子どもをオランダの学校に通わせている家庭にはこの問題は無縁ではない。居住エリアによっては、通学圏内に評価の低い学校しか選択肢がない場合もある。教育監察局のウェブサイトでは各学校の評価結果を公開しており、学校選びの際の参考情報として活用できる。「良い学校」と「そうでない学校」の差が子どもの将来に与える影響を、この問題は改めて問いかけている。
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情報源: NRC



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