踏切の無謀横断、SNS映えを狙う若者の危険行為が急増
踏切の無謀横断、SNS映えを狙う若者の危険行為が急増
年間数百件のヒヤリハット——運転士が訴える恐怖の実態
オランダの踏切で、命がけの「映え」を求める行為が深刻な問題となっている。警告灯が赤く点滅し、遮断機が下りはじめた後でも踏切を渡り抜けようとする若者が後を絶たず、その様子をSNSに投稿して「いいね」を集めることが動機のひとつとされている。こうした危険行為は年間を通じて繰り返されており、関係者の間で強い懸念が広がっている。
「心臓が止まるかと思った」——運転士の証言
列車の運転士として長年働くヤン・スラーツ氏は、こうしたヒヤリハットの当事者だ。「赤信号が点灯しているのに突然人が飛び出してくる。そのたびに心臓が止まるような恐怖を感じる」と同氏は語る。列車は急ブレーキをかけても数百メートル進み続けるため、運転士にできることは限られている。事故が起きれば被害者だけでなく、運転士自身も深刻なトラウマを抱えることになる。年間数百件にのぼるヒヤリハットの数字は、こうした緊張の積み重ねを如実に示している。
ProRailが新キャンペーンを展開へ
こうした状況を受け、オランダの鉄道インフラ管理会社ProRailは新たな安全啓発キャンペーンを開始する予定だ。特に若い世代に向けて、踏切での危険行為がいかに命に関わるかを伝えることを目的としている。スラーツ氏はこのキャンペーンを歓迎しており、「一枚の写真や数秒の動画のために命を危険にさらすべきではない」と強調する。SNSの普及によって無謀行為が「コンテンツ」化している現状に、鉄道業界全体が危機感を募らせている。
在蘭日本人にとっても他人事ではない
オランダに暮らす日本人にとっても、踏切の安全ルールは改めて確認しておきたい点だ。オランダの踏切では赤いランプが点滅し始めた時点で停止が義務となっており、遮断機の有無にかかわらず侵入は禁止されている。違反した場合は罰則の対象となるだけでなく、最悪の場合は取り返しのつかない事故につながる。若者だけの問題と見過ごさず、日常の通勤・通学ルートで踏切を利用する際には、今一度ルールを守る意識を持ちたい。
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