英国で髄膜炎菌B集団感染——オランダでも公費ワクチン接種を求める声
小児科医が訴える「予防接種プログラム」への組み込み
英国で髄膜炎菌(meningokok)Bによる集団感染が相次いでいる。ケント州での集団感染発生に続き、先週はレディングでも新たな感染者が報告された。この動向を受け、オランダ国内でも同ワクチンの公費接種をめぐる議論が活発化している。
オランダでは自費負担のまま
英国では乳児を対象とした髄膜炎菌Bワクチンの公費接種がすでに実施されている。一方、オランダの国家予防接種プログラム(Rijksvaccinatieprogramma)には、髄膜炎菌Bワクチンは含まれていない。接種を希望する場合は自己負担となり、複数回の接種が必要なこのワクチンは経済的な負担も小さくない。髄膜炎菌は細菌性髄膜炎や敗血症を引き起こし、発症から数時間で重篤な状態に陥るケースもあるため、特に乳幼児にとってリスクが高い感染症とされている。
小児科医が公費適用を訴える
こうした状況に対し、オランダの小児科医らは公費負担への組み込みを求める声を上げている。英国での集団感染はその訴えに改めて弾みをつけた格好だ。専門家たちは、ワクチンの有効性と乳幼児期の重症化リスクを踏まえれば、予防接種プログラムへの追加は合理的な選択だと主張する。オランダでは新たなワクチンを公費プログラムに加えるかどうかの判断は、健康評議会(Gezondheidsraad)の勧告をもとに政府が最終的に決定する仕組みとなっている。
在蘭日本人家庭にとっての意味
乳幼児のいる在蘭日本人家庭にとっても、この議論は無関係ではない。現時点ではワクチン接種は自費となるため、接種を検討する場合はかかりつけの小児科医(kinderarts)やGPに相談することが推奨される。英国との往来が多い家庭や、集団保育を利用している場合は特に注意が必要だ。オランダ政府が今後、公費プログラムへの組み込みを決定するかどうかは、今後の健康評議会の動向が鍵を握る。感染症の流行状況とともに、政策論議の行方にも引き続き注目したい。
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