オランダ全土57か所にPFAS汚染ホットスポット——当局「氷山の一角」と警告
除染費用はすでに6,800万ユーロ超、包括対策は2030年以降に
オランダのインフラ省は、国内のPFAS(ペルフルオロアルキル化合物)汚染に関する初の全国的な調査結果を公表した。それによると、少なくとも57か所の地点が深刻な汚染状態にあり、緊急の除染対応が必要とされている。担当当局はこの数字について「氷山の一角に過ぎない」と述べており、問題の規模はさらに大きい可能性を示唆している。
4,000か所の疑い地点、詳細調査は600か所に絞り込み
今回の57か所という数字は、各州や自治体が実施した広域スクリーニング調査から浮かび上がったものだ。公共放送NOSによると、これまでに全国約4,000か所が汚染疑い地点として確認されており、そのうち約600か所が詳細調査の対象に選定されている。汚染の主な原因はPFASを含む消火用泡消火剤で、元カーペット工場や製紙工場の跡地、消防・軍の訓練施設、廃棄物処理場なども含まれる。57か所のうち約4分の3は、除染作業がいまだ着手されていない状態にある。
除染費用については、州の連合体であるIPOが、すでに進行中の作業にかかるコストを約6,800万ユーロと試算している。これは「おそらく総額のほんの一部」にすぎないとされており、最初の28件の除染プロジェクトだけで約7,000万ユーロに迫るとの試算もある。費用の全体像は依然として不透明だ。
民間地への立入り問題と、2030年以降の対策計画
問題をさらに複雑にしているのが、法的な障壁だ。州・自治体の担当者はNOSの取材に対し、企業などが所有する私有地では土壌検査を強制できないことが除染作業の大きな妨げになっていると訴えた。この点についてインフラ省はこれまで問題を否定していたが、政府が今後対応に乗り出すかどうかについて、省側は明確な回答を示せなかったという。環境担当副大臣のアネット・ベルトラムは、2028年までに汚染の全体像と除染費用の見通しを把握し、2030年以降に包括的な対策プログラムを開始する方針を明らかにした。なお、57か所の具体的な所在地については現時点で公表されていない。
在蘭日本人にとっての意味
PFASは「永遠の化学物質」とも呼ばれる数千種類の合成化合物の総称で、自然環境ではほとんど分解されない。発がん性や免疫系への影響、生殖機能や胎児への悪影響との関連も指摘されている。オランダに暮らす人々にとって、土壌汚染は地下水や農産物を通じた間接的なリスクにもつながりうる問題だ。今後、居住地周辺の汚染状況に関する情報開示がどこまで進むか、また私有地問題に対する法的措置が取られるかどうかが、今後の焦点となりそうだ。
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情報源: DutchNews



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