ハンタウイルス船「ホンディウス」がロッテルダム港に帰港、消毒と乗組員隔離が始まる
3名が死亡したアンデスウイルス集団感染——白いプレハブ小屋が23名を迎える
アンデスウイルス(ハンタウイルスの一種)の集団感染が発生したオランダのクルーズ船「MV ホンディウス」が、ロッテルダム港に入港した。AP通信やロイターなど国際メディアが現地に集まり、接岸の様子をライブ映像で世界に伝えた。同港はオランダの検疫指定港として位置づけられており、船舶に関わる感染症対応の拠点となっている。
23名の乗組員を迎える「白い小屋」
ロッテルダム港内の閉鎖区画「カランドステーフェル7」には、テレビ・Wi-Fi・バスルーム・洗濯機・冷蔵庫を備えた白いプレハブ小屋が23棟用意された。ここに収容されるのは、フィリピン出身17名、ウクライナ出身4名、ロシア出身1名、ポーランド出身1名の乗組員たちだ。帰国できない場合、最長6月18日まで隔離が続く可能性がある。施設内では厳格なルールが設けられているものの、敷地内での移動は自由とされている。一方、オランダ人乗組員2名は自宅での隔離対応となった。入港時点では乗組員全員に症状は確認されておらず、到着後に改めて検査が行われた。なお、先週船内で死亡したドイツ人女性の遺体は、この時点でもまだ船内に残っていた。
約1週間かかる「浮かぶホテル」の消毒
全乗組員が下船し次第、本格的な船内消毒が始まる。作業を担うのは、ワーケンダム拠点の専門業者「EWSグループ」だ。消毒の手順についてはロット近郊の企業「Maritime Disinfection Services」のオーナー、マルク・スヒンメル氏が地元メディア「ロードモンド」の取材に詳しく語っている。「まず寝具をすべて取り外し、客室・レストラン・厨房・娯楽スペースのあらゆる表面を手作業で拭き取る。使用するのは過酸化水素または塩素系の薬剤だ」とスヒンメル氏は説明する。バーやフロントカウンター、ビュッフェ台など唾液が飛散しやすい場所が最もリスクの高い区画とされ、手作業の後にさらに過酸化水素を噴霧する工程が加わる。家具などの備品については洗浄するか、場合によってはフィルムで梱包して廃棄する選択肢もある。消毒作業の完了まで約1週間を見込んでいると専門家は述べており、運航再開の時期について船会社オーシャンワイド・エクスペディションズは「清掃プロセス次第」と回答するにとどめた。
WHOが確認した11件の感染、在蘭生活者が知るべき潜伏期間
今回の集団感染ではオランダ人夫婦とドイツ人女性の計3名が死亡した。WHOは5月13日時点で、確認8件・疑い2件・不明1件の計11件の感染を報告している。感染が発覚したのは4月下旬で、その後カナリア諸島で約150名の乗客を一斉下船・検査させ、陸路・空路で各国に帰国させた経緯がある。アンデスウイルスは主にネズミの排泄物との接触を通じて感染し、長時間の濃厚接触がなければ人から人への感染は極めてまれとされる点で、コロナウイルスとは根本的に異なるとRIVMは説明している。ただし、潜伏期間は最長6週間に及ぶとされており、オランダ国内の乗客には6週間の自宅待機が求められている。クルーズ旅行や野外活動を通じてネズミとの接触機会がある場合は、引き続き注意が必要だ。
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情報源: NOS Algemeen



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