欧州CO2課税、2028年からガス・ガソリン代が月数十ユーロ増へ
低所得世帯への打撃を懸念、PBLが補償措置の必要性を訴える
欧州連合が温室効果ガスの削減を加速させるなか、家庭の財布に直接響く新たな制度が迫ってきている。EU全域を対象とした新しいCO2排出量取引制度「ETS2」が2028年に導入される見通しで、天然ガスや自動車用ガソリンへの課税が大幅に強化される。オランダ環境評価局(PBL)の試算によれば、この変更によって一般家庭の負担は月数十ユーロ単位で増加するとされており、年間に換算すると数百ユーロ規模の出費増となりえる。
低所得世帯ほど重くのしかかる逆進性の問題
PBLが特に懸念を示しているのは、この負担増の「逆進性」だ。CO2課税は収入の多寡に関わらず一律に適用されるため、所得に占める光熱費・燃料費の割合が高い低所得世帯ほど、実質的な打撃が大きくなる構造がある。断熱改修や電気自動車への乗り換えといった省エネ対応策を自力で取れる高所得世帯とは異なり、低所得層は費用負担が重くて対策が講じにくいという悪循環に陥るリスクがある。PBLはこうした世帯に対し、省エネ化に向けた支援や財政的な補償措置が不可欠だと訴えている。
政策対応と今後の焦点
ETS2の設計にあたって、EU加盟国には歳入の一部を脆弱な家庭への支援に充てることが求められる見通しだ。ただし、具体的な補償の仕組みや規模については、各国政府の政策判断に委ねられる部分が大きく、オランダ国内でも今後の議論が注目される。省エネ改修補助金の拡充や低所得層向けの直接給付といった選択肢が俎上に載ると見られる。
在蘭日本人にとっても、この制度変更は無縁ではない。賃貸住宅に住む場合は断熱性能の低い物件にとどまるケースも多く、自動車を利用している世帯は燃料費の上昇を直接受ける。2028年の導入まで約3年の猶予があるが、住居選びやライフスタイルの見直しを含め、早めに影響を把握しておくことが賢明といえる。エネルギー効率の高い住居への移転や、公共交通機関の活用といった選択肢も、改めて検討する価値があるだろう。
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情報源: NU.nl



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