難民受入れ反対暴動が3夜連続——アペルドールン騒乱とデン・ボス爆発事件
「分散法」が生む軋轢、各地で計画に狂いも
オランダ各地で難民受け入れ施設をめぐる緊張が高まっている。ヘルダーラント州アペルドールンでは、廃校舎を活用して難民240人を収容する計画に反対する抗議デモが、週末に3夜連続で暴動へと発展した。地元放送局オムロープ・ヘルダーラントによると、デモは午後8時までの許可制で行われていたが、多くの参加者が解散要求に応じず、無許可エリアへと流れ込んだ。警察官に花火が投げつけられ、道路が封鎖され、車両1台が攻撃される事態となり、数十人が逮捕された。
同じ日曜の夜、北ブラバント州デン・ボスの工業団地でも爆発事件が発生した。放送局NOSによると、現場は市が15〜18歳の保護者同伴のない未成年難民50人(男女)を収容する計画を立てていた施設で、爆発により窓ガラスが破損した。警察は現在、原因を捜査中だ。
「分散法」が問う各自治体の受け入れ能力
こうした騒乱の背景には、政府が推進する難民受け入れ政策への広範な反発がある。オランダ政府は今年、10万3千人の難民受け入れを計画しており、「分散法(スプレイディングスウェット)」に基づき、全国の自治体が人口比に応じた割り当て分の収容に義務的に協力することとされている。しかし難民定住支援機関COAの試算によれば、現時点で確保されている収容施設は約8万床にとどまり、目標まで2万3千床が不足している状況だ。
各地での抗議活動は、この不足をさらに深刻にしている。ユトレヒト近郊のルースドレヒトでは、住民の継続的な反対運動を受けて、計画していた施設の収容定員が110床から70床へと削減された。デン・ボス市も爆発事件後、地元住民への説明会を改めて実施するとして計画を延期している。
極右政治家が抗議集会に参加、政治問題化も
一連の抗議活動には、極右政治家も積極的に加わっている。今年初めにPVV(自由党)を離党して新党「DNA」を立ち上げたヒディ・マルクスザウェル下院議員は、ルースドレヒトでの行進に参加してスピーチを行い、難民たちは「自国へ帰るべきだ」と述べた。フォーラム・フォー・デモクラシー(FVD)のリデウェイ・デ・フォス党首も同地のデモに出席。「平和的な抗議のみを支持する」と報道陣に語りつつも、反発の声に政治的なお墨付きを与える形となっている。ルースドレヒトでは警察が繰り返し攻撃を受け、収容予定施設への破壊行為も確認されている。
在蘭日本人にとって直接的な影響は限定的だが、難民政策をめぐる社会的摩擦が各地の治安情勢に影響を及ぼしている点は注意が必要だ。特にデモが予告されている地域では、当日の交通規制や周辺の混雑が見込まれる。分散法の本格運用が続く中、こうした対立が各地に波及する可能性は否定できない。
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情報源: DutchNews



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